2001年日本公演 追っかけ日記(総合バージョン)
原田英茂 (黒字)
西村位津子 (青字)
安部奈穂子 (赤字)
大宮 2/25(日)
(原田)仙台 2/27(火)
いよいよ夢まで見たボブの追っかけが始まる。
地元の駅に到着してみると、なんと電車が事故で止まっている。何だよ、初日からトラブルかよ。最悪の気分。急遽、別の方法で行くことを決める。(西村)
朝、奈穂子さんと新大阪駅で待ち合わせ。こだまで東京へ向かう。自作のスケジュール表を手に、来る3週間の予定を打ち合わせながら、今が一番幸せを感じるなあと話し合いつつ有意義に4時間を過ごす。信じられない素晴らしさの昨秋のカントリー・パイの演奏。それにちなんで奈穂子さんが持参した、ココリコのレモンパイを食べる。この時、私の日本ツアーのテーマは「パイ」に決まる。
東京駅着。友人宅へ荷物を置きに行く奈穂子さんと一旦別れる。姉に東京駅大丸まえまできてもらい、一緒に大宮へ行く。(安部)
11AMのこだまで西村さんと仲良く東京へ。わくわくわく、高鳴る胸の鼓動。4年ぶりのボブ・ディラン〜。仕事がある西村さんと違い私は一週間家に帰らない。大きなかばんに衣類その他の旅の必需品、泊めて貰う友達への土産、京都名産生湯葉も西村さんが遅刻してる間に購入。 そんなことより、6枚のチケット!くるまでに8回は確かめたが車中でもう一度確かめる。談笑しながら、私は母の作ったお握り、西村さんは新幹線名物サンドイッチに舌鼓を打つ。食後のデザートはストロベリーパイとレモンパイ、これは西村さんから借りた去年のイギリス公演のCountry Pieに感銘を受けて買ってきたものだ。新幹線名物コーヒー(そう、西村さんのテーマはパイに決まったが、私のテーマは各地の名物これで決まりだ!!)と一緒に頂く。ぷらっとこだま万歳!!結局大宮でゆっくりしようと思ったのに、5時ちょっと前に大宮駅に到着。風が強くて寒い!ボブが風を連れてきたのか。 ソニックシティがどこかわからないので、友人に携帯で誘導してもらう。ようやく名古屋の友人吉澤さんと、初対面の大阪の友人宮坂さんと会う。 宮坂さんとは初対面だが不思議とすぐ打ち解ける。私の奥さんを倍賞千恵子に似ていると言われ、返事に困る。ロビーで時間をつぶした後に、開場を待つ列に皆で並ぶ。
大宮駅前には倒産したそごうがあり驚くが、この店は存続するっぽかった。地下のバーガーキングに入って巨大なバーガーを食べる。(気前のよい姉の奢り) 5時半ころ、やってきた木村さん(オレンジ色のパンツ)と一緒に3人で会場へ行く。二人ともボブに狂ってるわけではないので、ひそかにちょっとした不安を感じつつ、風の強い中、歩道橋を渡る。
西村さんと東京駅で別れて五反田へ。荷物を置き休憩していざゆかん大宮の地へ。埼京線という頼りがいありげな線に乗るが切符が680円もした。思ったより遠いようだ。駅に着き、西村さんに合流しようとTelするも繋がらず、(後から聞けば地下のバーガーキングにいたそうな)軽い物を食べる適当な店も見つけられぬまま何となく会場へ足を向ける。
なんとフリーチケットを欲しがる外人女性がいる。ここはアメリカ?この彼女とずっと一緒に日本中を周るとは、この時はまだ知らないのであある。それにしても本当に初日は緊張する。ボブを見るのは昨年の6月に見て以来である。この何とも言えぬ緊張感は何だろう。 会場に入ると、グッズ売り場は長蛇の列。グッズはポスター5枚とパーカーを購入。Tシャツはあまりデザインが良くないので買うのをやめる。(結局最終日の武道館でさらにポスター4枚とステッカーを追加する。)
さすがソールドアウト。開場を待つ長い列でチケットを求める人がいる。見てあの人〜、と二人に促されて良く見るとトーマスさんだった。97年公演と変わらない姿。ダフ屋さんをみかけたので聞いてみると、一列目は5万円とのこと。密かに喜びつつ、定価で買った一列目の席へ向かう。席で奈穂子さんと町田さんに会う。 客席で知合いに会いちょっと喋る。97年に来ていたドイツのフランクさんたちは来てなかった。 会場前ではダフィがいっぱい好奇心で「いい席って、それなんぼですか〜?」と聞いてみる。と、「おねえさん、交換?どこの席持ってるの〜?安くしとくよ。」と熱心にいわれ、ここで「1列目」などと答えたら悪質なひやかしとバレルと思い「やっぱこの席でええわ〜」と走って逃げる。 とはいっても行くあてどなく外も寒いので会場の入れるところで暖をとりつつ、ボブ・ディランファンとはどういう人種なのか観察。増田さんを見つけ、目があってお互い笑顔で「こんにちは」だけ言ってすぐに離れた。
開場したというので入口に廻ると300人以上の人が既に並んでた。ボブの爆発的人気に満足\(^-^)/西村さん達と席で合流、西村姉は知的な美人で超感じが良く、木村さんはオレンジ色のジーンズもまぶしいナイスガイ、少し怪しげな風貌に思わず「ディランファンなんでしょう?」と聞いてしまう。浜松のおそるべきボブファン町田さんもやって来てツアーの始まりと再会を喜ぶ。 席には6時3分前に座り、開演を待つ。結局15分遅れで開演。ソニックシティは初めて来たが、音響がすごく良くてびっくり。 ボブは新しいギターを使用。ボディー色はアイボリーでネックにBob Dylanと書かれているストラトキャスターだった。衣装はストライプの入った黒のパンツに黒のジャケットで定番スタイル。初日だというのにボブは声も出ていて安心する。舞台は少し高め、前面の端から端までライトが並べて置いてあるのでよじ登るのは若干難しそうと思う。ギターテクの二人は、エジプト風目玉をあしらったロゴが背中に入った、白地に濃紺(又は黒)のストライプ・ボブ・ディランつなぎを着ていて、なかなかかわいいが会場でグッズとしては売っていない。一列目は舞台にとても近く、開演が近付くに従いびびる。
本当にボブは来てるのだろうか?このごの及んで自分の幸運が信じられない。とにかく、あとしばらくでボブが歌うのを聴けるなんて、しかもこんな近くで〜。緊張と期待で気が狂いそうになる。西村さんも動揺しているらしい、二人してドキドキして”ああっ”とか”もう、どうしよ〜”とか落ち着かない。
が、なぜか開演が遅れてる模様。トイレに行くべきか迷ってると西村さんが、「セットリストがまだだし、トミーが着替えてないからまだ始まらない」と指摘、なるほど言うとおり!さすが西村、名探偵のような推理!途中で集中力をかいてはいかん!と走ってトイレに行く。 ドアのとこまで帰って来たら歓声が聴こえるやん。スーパーダッシュで席に駆け戻り、なんとかRoving Gamblerの出だしに間に合った。 構成は去年の秋と同じで、初日ということもあってか有名曲ばかりが演奏される。21世紀初のコンサートだから何かやってくれるかもという甘い期待は裏切られる。でも初めてライブで聴くDesolation Rowには感動した。ボブはとても元気で、爪先とかかとが黒いスクエアトゥの白いブーツ(ピカピカだった)それに法王ライブのような黒いスーツ。初日のせいか、去年の秋からお馴染みの曲がほとんどでボブがソツなくこなしたなあというコンサートだった。
ただテープで聴いてずーっと大好きになっていた Country Pie は実際みると筆舌しがたい素晴らしさ! ラリー+チャーリー+ボブのギターは気も狂わんばかりのカッコ良さ。3人とも自らの演奏だけに集中して視線も合わさないままギターを順番に鳴らす演奏とデービッドとの一体感に奈穂子さんと二人客席で身悶える。しかしこの曲は異様に早く終わってしまうので、淋しい。後から考えても、 Country Pie はこの日がベスト。 Country Pie 一曲だけ果てしなく、20回も繰り返すコンサートでも良いのにとすら思う。 ああっ、確かにボブ・ディラン〜。かっこい〜。どこからみてもボブ・ディラン。かっこいい〜。ああっ。ボブ動いてる〜。ああ〜、ボブだぁ〜。ああ〜。味わうように噛みしめるようにThe Times そしてDesolationを堪能する。 ああDon't Thinkまでやって下さるのですか〜。ボブはめちゃ調子良さそう、凄くステキ〜。西村さんとボブの素晴らしい歌い方や可愛い動作を目を見合わせて頷きあい賞め賛える。 楽しみにしてたCountry Pieも7曲目に演ってくれ座った状態ではあるが踊り喜ぶ。
ただ最近ボブを聴いておらず予習も甘かったため、何の曲か認識するのに時間がかかり淋しさを感じる。4th Streetを一瞬”Released?"かと思う始末・・トホホ。(ほらイントロの例のところで) その上、Drifter'sのハードな変わりぶりに引いてしまう。それにしても、ラリーは天才!めっちゃギター巧いよ〜。これが人間の指か?ずっとボブの歌だけに全注意を注ぎ込み、どの音がギターの音?って位の私に革命を起こしたよ。しかも、絵本に出てくる王子様的容貌、はっきり言ってステキだ。唯一Harpを演奏したDrifter's EscapeはPAトラブルで最初音が出ないのが残念だった。席が22列目だったせいもあり、割と冷静にショーを見る事ができた。まあ初日としては申し分無い演奏だと思う。 他に気になった事は1,2回ボブはドラムライザーに行って座っていたことだ。さすがに長旅で疲れているのかなと思う。
話に聞いていた「フォーメイション」を初めて見る。本編終了後と、アンコール終了後引っ込む前、ボブたちが一列に並び客席をにらみ立ち尽くす、という不思議な演出(?)。デービッドもドラムセットの後ろで立ち上がっている。 奈穂子さんは予備知識がなかったせいで「ボブ怒ってんの〜?」とうろたえている。観客もあきらかにうろたえている。約2分間睨み、ほとんどの観客が立ち上がったのを確かめて、フイとボブを先頭に舞台袖へ引っ込んでゆく。(ボブは無表情で何の反応も見せない)
一列目でとびはねてたせいか、終演後いろんな人から、踊ってたねえ〜といわれる。ドリフターズエスケイプで踊りたい〜、と思ってかなり切れていたと思う。しかし想像とは違い、誰も私たちの後に続いて踊りまくってなかったようでちょっとショック。 でも観客の反応はすごく良くて驚くほど。とくにボブがサビの部分を歌うとウォーと盛り上がるのがすごかった。盛りあがりつつも上品な観客だった。97年東京フォーラム公演初日、半ば暴徒化した観客のステージラッシュを思い出す。Pill-Box終了後(本編12曲+アンコール7曲ということを予習してなかったら短さに泣いてしまったかも)ラリー、トニー、チャーリー、ボブ(デーヴィッドはドラムのところにいる)の4人が横一列に並び無言で見つめてる、ボブについてはニラんでるといっていい表情だ。
「どうやねん?お前ら、よかったんか、よくなかったんかどっちや?」ボブに問い質されてる感じだ。「は、はい。たいへんよかったですぅ〜」小心な私は慌てて立上がり激しく拍手する。他の人達も立上がり所謂スタンディングオベーション。ボブの顔が怖かったからか、「おお、ここは立つとこなのか〜」と素直に受入れたのかは判らない。
感謝と賞賛と愛を充分表現したつもりだったが、ボブの反応はなくぶすっとしたまま引っ込んでしまう。「な、何か私達が粗相でも〜?」怒ってこのままアメリカに帰っちゃったらどうしよう〜と心底びびる。 西村さんは「ああ、これは最近やってるらしいん ですよー」と動じてない。
だが、私の心配は杞憂におわり、素晴らしいアンコールセットが7曲あった。すごくよかった〜。大宮は熱心な人が多く、どよめきや悦びの声、曲が判明した時の拍手など気持ちがよかった。
ただ踊ってた人は余りいなかったらしい。 後から西村ページの掲示板に”前でカワイイねぇちゃん2人が踊ってた”と報告され、「振り向いてないからカワイイかどうか判らんやんなぁー」と理性的なことを話しあいつつ、「私らカワイイのかも〜」と内心小踊りする。終演後には多くの友人達と再会する。その後、みんなでマックでミーティング。大宮からの電車は、時間が遅いこともあり、ちっとも来ない!結局家に着いたのは11時過ぎ。すごく疲れた。初日からこれで大丈夫か?
色々な連中にセットリストをメールで送る。後で知った事だがボブ一行はこの日のうちに仙台へ移動したらしい。駅まで歩いたようだ。実際にボブに会った人がいる。終演後、原田さん吉澤さん宮坂さん小沢さん石永さんなどに会う。原田さんの奥さんと初めて会うがオシャレでカワイイっぽいうえに感じの良い人。姉と木村さんを待たせて皆に挨拶するはめになりちょっと心苦しい。関係者の輪のなかにいる菅野さんも遠くからおみかけする。
大宮でご飯を食べよう〜と小沢さん達に誘われるが、私は夜行バスで帰ることもあり、姉、木村さんと新宿にもどる。(電車賃は姉の奢り!) 電車内で「ボブの靴見た〜?!」と話題になる。(あんな靴みたことない〜!!!)
姉にも、情報提供で協力してもらうつもりでセットリストをメモしてわたす。(後日、掲示板に書き込んでもらった文章をみてちょっと笑う) 新宿駅前の眺めの良い和風居酒屋でご飯にする。嬉しいことに、二人ともボブに好印象をもったようで、木村さんは、余ってる武道館のチケット2枚も引き取るよ!とまで言ってくれる!(ラッキー!) 初対面ながら姉と木村さんの話がはずんでおり安心する。新宿南口発の夜行バスに乗るため、二人を残し先にお店をでる。
同じバスで大阪に帰る宮坂さんと会う。なんでも大宮では皆とマクドナルドにいったらしい。新宿でご飯にして良かったと心の底から思う。バスでもよく眠れ、朝、家へ着くと7時頃。ホームページを更新してから出勤。快調な初日。終演後は挨拶もそこそこ、町田さんと2人速攻帰る。駅までの短い道のり今日の曲目とボブの絶好調ぶりを興奮しながら語り合う。この先”もっと”があるとはこの時はまだ知る由もないのだ。
また埼京線に乗る。当然ながらボブ帰りの人も多い。同じ車両に声高に話す3人組、「俺ら通のファンになるとねぇ」と得意げに話してるが、何故か1曲目をDuncanと勘違いしてる。 でも子供みたいに純粋に今夜のボブを楽しみ夢中になってる様子にかなり好感を持った。(その中の一人、いかにも業界人な風貌の人は、関東圏はもとより大阪、広島等地方でもよくお見かけした。)
(原田)秋田 2/28(水)
安売りチケット屋で新幹線のチケットを買い、東京発13:28の仙台行きの新幹線に乗る。しばらくすると吉澤さんから電話がありイタリア人女性の追っかけと仲良くなったので早く来いという。
しかもTonyとクルーに会っているといううらやましい人の話も聞く。仙台到着は13:30過ぎだと伝える。仙台に着いてみると、天気は曇りで思ったより寒くないので安心する。仙台の初印象は、思ったより栄えているかなといった程度。(西村)
お昼すぎまでお仕事。会社を早退して4時頃伊丹空港から仙台へ。機内で持参したホームパイを食べる。5時半頃、空港から市内へのバスに乗ると会社から電話がかかってきて「仙台駅行き〜」というアナウンスが聞こえるのでは、とドキドキする。(安部)
なんと前日失恋してしまう!!楽しいデートになるはずが、なんてこった!!夜、スリーインワン・ファシリテーターの友達を呼出し(彼のお父さんの事務所に泊めて貰ってるのだ)夜通しのセッション会、終わったのは朝6時前頃。私のバスは新宿午前9時発、寝ないほうが賢明だ。なんだか寒気がするが出発。
新南口で仙台行きバスに乗り込んだ。バスの旅は結構楽しく計2時間位眠れただろうか。休憩時間に栃木土産ストリベリーパイ¥600をみつけ、西村さんのことを思い出すも財布を車中に置いてきたので諦める。バスの中は異様に暑く仙台に近付くにつれダルくなってきた。なんか身体がおかしい
斜め前の50才位のカップルがちょっと気になってたが、サンプラザの近くで「ほら、あれあれ」と話してたのでボブおっかけと判明、彼らとも今後いろんな場所で顔を合わすことになる。タクシーでホテルへ向かう。会場の仙台サンプラザはホテルから近いと気づく。ロビーに入るとカフェで吉澤さんさんがイタリア人女性と一緒にいるのを発見。その女性を見てびっくり。大宮のフリーチケットの女性だ!彼女はフリーチケットで98年から200回以上のショーを見たという。
彼女は吉澤さんが会場を下見に行った時に、会場で座っていたのだという。吉澤さんいわく、彼女の荷物を預かってあげるのだという。しかも仙台と秋田のチケットをプレゼントしたという。まあ、それ位いいかと思う。
3人で部屋に行く。私は疲れていたので、少し休ませてもらう。PM6時頃会場に向かう。さすがに夜になると寒いが、凍える程ではなく、安心する。彼女の友人という方に会う。この人は相当海外でボブを見ているようである。夕方で道路が混んでおり、ホテルへ荷物を置いて会場へゆくと開演10分まえくらい。ダフ屋さんに訊ねてみたら「売り切れてないもの、定価以下だよ」との事。(実際空席も目立った)
仙台到着後、明らかに発熱してると判明、ビタミン大量投与作戦に出ることに決め、駅前の無印良品でサプリメントを購入。
97年にはなかったモータウンカフェに入りたかったが胃が固形物を受入れそうにない。4時チェックインのカプセルホテルにしたことを少し後悔・・・。
フラフラになりながらも時間を潰し、4時ジャストにカプセルホテル・リーブスに入り、熱いお風呂につかり1時間ほど仮眠する。西村さんから無事飛行機に乗った旨メールがきていた。 ギリギリまで寝て電車で会場へ。睡眠とは偉大なものだ。明らかに少し回復している。なんとか2時間シャキッとしてくれたらあとは朝10時迄寝て・・と計画を立てるが、どう考えても熱があるのはキツイ、今夜は大人しく観ようときめ、席で落ち合った西村さんにもそう話す。この日はなんと一列目のど真ん中。それにしてもボブを目の前で見れるのは素晴らしい。正に夢のようだ。まさにトリップ状態。
初登場曲は、To Ramona, It's Alright, Ma(I'm Only Bleeding), Shelter From The Storm, Silvio, Trying To Get To Heaven, The Wicked Messengerの6曲。しかしアンコールが1曲少なかった。1曲少なかったのは、またもこの日終演後に秋田に移動する為だと、後でわかる。タフな日程で大丈夫なかと思う。コンサートは大宮より良く Silvio のコーラスアレンジ変化に奈穂子さんと顔を見合わせて歓喜。素晴らしいラリーとチャーリーのコーラスは息ができないくらい! 二人で肩をくっつけて踊るが、奈穂子さんは途中から腰を下ろして見る。後で聞くと後ろの席の人から「立つと見えない!」と無礼にも背中を押されたらしい。私は何も知らずに遠慮なく楽しむ。
仙台はN列目ということで期待してなかったが実は7列目の素晴らしい席、更に西村さんとボブの話をしてたら元気回復。1列目真ん中に吉澤さんを発見、外国人の女性と話してる。渡米中に知り合った人だろうか? It's Alright,Maは嬉しかった。Shelterも。でも1番のサプライズは勿論,Silvio!!97年には毎晩この曲で楽しんだっけ。今回はしかも”止め”の入った劇的なアレンジ、かっこいい〜。西村さんと2人ぶつかりあって悶え喜ぶ。Alabama Getawayも出ないかなぁ。
ハイライトは ShelterとTrying To Get To Heaven。演奏は大宮より良かった。Silvioはアレンジが変わって、またまたかっこよくなっていた。LarryとCharlieのコーラスも決まっている。この日はDon't Think TwiceとTangledの2曲でHarpを演奏。大宮の時より動きながらHarpを演奏していた。本調子にはまだまだという感じ。
Shelter From The Stormではチャーリーとラリーに釘付け。チャーリーが見事なギターフレーズをジャンと弾く→舞台を横切ってラリーと視線交換→ラリーがペダルスティールで応酬→破顔する二人、という光景に激しく感銘を受ける。やったね、練習どおり!という喜びに他人ながら胸が高鳴る。素晴らしいバンド!!!Wicked、西村さんは奇声を発し歓んでたが、私の正直な感想は「えっ?これ昨日のDrifter'sと同じやん」だった。だが、アンコールのRolling Stoneはかなり素晴らしい出来で、Forever Youngでは泣いてしまう。
失恋や発熱で無防備になってるのか、ハートの奥の奥までボブが入ってくる感じだ・・・。抵抗できずボブに明け渡してしまう。どうせ失恋するなら今で得したのかも、と思う程の感受性の増大ぶり。
自分を守るために創った心の鎧も今は無力だ、とりわけ今夜のように素晴らしいボブの前では。仙台は予想以上に席もボブも素晴らしかった、が残念な事もあった。立って踊ってたら後ろにいたモッズ風スーツを着た若い男に背中を突かれたのだ。ムカツク〜! アメリカで見たボブはもっと動いていたよな。それに、この日は大宮以上に座っている回数が多かった。ひょっとして体調が悪いのかなとも思ったが、パフォーマンスを見る限り、そんな事は無いと思う。でも、ちょっと心配である。Pill-Box Hat で盛り上がってるし、もういいだろ〜、と思って一番まえまで踊りながら移動するが感じの良い警備員のひとに「席に戻ってください」と言われる。3回トライしてあきらめる。
あと、西村さんとさりげに前に行こうとしたら、セキュリティの人に止められたこと。いつか諦めるだろうと思ったが、彼は仕事熱心だった。(だがこの人は礼儀正しかった)もう97年のように前に走ったもん勝ち!なんてことは許されないのか?
フォーメーションも健在で、何をするでもなく立ち尽くし客を威圧するボブ(とバンド)に笑う。しかも、そうかここではスタンディングオベーションしなくちゃだめなんだ!とばかりに湧き起こる拍手でボブの演出のオモウツボ状態。でもボブの顔怖い。他のメンバーは手ぶらだが、チャーリーだけはネック部分を手で支え身体の前にギターを置いてポーズしている。顔が良いとなにをやっても映える。 西村さんは事あるごとにチャーリーに言及するが、ギターの音は聴こえないし、1人だけ貰われっこ、もしくはStepchildみた〜い、言っちゃ悪いがどうも冴えない(ごめん)。顔もマット・ディロンの方が美しい!と、実はマットファンの私は言いたいのですよ!(ごめん)
そんな事より、美しい会場の3〜4割が空席とはどういう事?仙台放送エンタープライズさん!!前回の印象では、仙台近辺在住のファン+関東圏から仕事をムリクリ早引けしてやって来た(知らんけど)狂ったファンで大いに盛り上がった感があった。
今回、大宮の次だからなぁ・・・。チケットの売れゆきが悪いと次回の来日に響くのでは、といらん心配までしてしまう。でも、ドラムの台にちょこんと座って休憩するボブ可愛いかったなー。終演後、皆で食事に行く。イタリアンレストランでスパゲティーを食べる。この時にドイツ人兄弟に会う。ドイツ人弟はスキンヘッドで、あの「キレテナイ」のCMの人にそっくり!こいつらは大阪まで追いかけるらしい。
終演後原田さんに会うが、良いコンサート後とは思えない怖い反応にびびる。なんでも席をフェデリカと交換していたことを警備員に注意され、公演の真っ最中に席移動させられたらしい。
イタリアからきているというフェデリカを紹介される。にこやかで感じの良い女性。チケットの半券を欲しがっているので集めてあげる。
ぞろぞろとドイツ人ご一行が集団で去ってゆく姿を離れて見送る。別れの挨拶さえもせず淋しいかぎり。階段で立見さんに声をかけられる。 さっさと帰って休みたいのだが、西村さんはどうするつもりだろ?吉澤さんの隣りにいた白人の女の人と一緒に半券を貰い歩いてる。
初めて会う男の人に「原田です」と自己紹介される。西村さんが「すご〜く、いい人」と強調する八王子のデッドヘッズの人かぁ。(後日、彼はデッドヘッズというわけではなく、かなり熱烈なディランファンだと知った。デッドにはボブと共演してたということで興味を持ったらしい。)あと、立見さんと重松さんにもこの時初めてお会いした。食事が終わり、各自ホテルへ。明日の秋田には皆と一緒に新幹線で行くので駅の近所で待ち合わせる事にする。吉澤さん、イタリアンフェデリカとホテルに戻る。一体彼女はどうするつもりだろう?ホテルの予約はしていないという。恐れていた事態が現実となる。そう、彼女を泊めるのだ。私たちが外国に行ったら、皆こうしてくれるのだから、我々がしないわけにはいかない...という事。
少し落ち着いてからBill達にセットリストをメールする。吉澤さんは共同署名で送ってくれる。私がセットリストや楽器を思い出すので、そうしてくれた。結局風呂に入り寝たのは午前2時近く。奈穂子さんと会場向かいのこ洒落たレストランでサラダとパンの夕食。めちゃくちゃおいしい。ドレッシングが最高。
食事中、小沢さんから電話。今日は Lowlands を演ったよ〜と報告するがすぐ嘘とばれる。翌日秋田行きバス停で待ち合わせの約束をして奈穂子さんとは別れる。
満ち足りた気分でお風呂に入り11時過ぎ原田さんに電話してホームページ掲示板へセットリストを投稿してくれるようお願いする。吉澤さんとは立て込んでるとのことで話せず。(その時はフェデリカを泊めたとは知らなかった) しんどいので晩ごはんは会場前にあったカフェにする。97年にはなかったお洒落な店だ。時代は着々と変わってるなぁ。食欲ないのでサラダとパンだけ、高いけど美味しい〜。
カプセルに帰って悪寒が走る中もう一度熱いお風呂に入り、奇跡的快復を祈りつつ眠りに就く。(原田)横浜 3/2(金)
この日は吉澤さん、ドイツ人達と秋田に新幹線で向かう。10:38出発前に駅で朝食。秋田に近づくと段々景色があやしくなってくる。外はみぞれが降っている。かなり雪が積もっているのがわかる。すごく寒そう。秋田に到着。思ったより栄えている。噂では何もなく、コンビニさえ無いと聞いていたのに。(西村)
朝、仙台駅で原田さん吉澤さんドイツの人たちに会う。彼らは新幹線で秋田へ行くらしい。バスで行く私はフェデリカを托される。フェデリカとは友達かとおもったら、吉澤さんも昨日知り合ったところらしい。
フェデリカと二人でバス停へ向かう途中、帽子を被りインディアン風ガウンを来たボブ・ディラン・ファンに会う。彼はフェデリカとだけ喋り、私は無視される。フェデリカはベジタリアンなのにカレーパンを買ってバス停で困ってる。肉は入ってないんちゃうかな〜、と無責任になぐさめる。(安部)
やったー!熱は下がったようだ。アニマル浜口氏(実はファン)のいう通り、人生は”気合い”なのだ!しかし、昨夜シャンプーがなく石鹸で髪を洗ったので、乾燥した頭皮がボロボロはがれてきてフケみたい・・・一気にブルー入る。
手早く仕度して歩いてバス停に行く。西村さんは会社からの電話で少しストレス、その後、昨夜の外国人女性を紹介される。イタリア人でフェデリカというらしい。なんと、昨日の新宿ー仙台バスに乗ってた50才位のカップル(ご夫婦?)もいる。バスで秋田に行くのだろう。バスはボブディラン秋田公演に行く人がつめかけ(ウソ)満員に近く西村さんとも離れ離れ、退屈だ。ついつい好きだった人のことを考えてしまう。しかも彼は秋田出身、複雑な思いもひとしおだ。もう2度と電話もしない!と宣言してしまったことを少し後悔、また仲良くなったかもしれないのに・・。 いやいや、ダメダメ!彼は私の貴重な時間を無駄にしたんだ、2度と考えるなナホコ!これでいいんだ!!そしてバスの旅は続く。休憩はたった一回、すかさず田舎風味噌焼きおにぎりを買う。美味!異様なまでに!
よく考えたら昨日は朝のモーニングセット+夜のサラダとパンしか食べてない。秋田では名物を食べよう!西村さんが交渉してくれ隣りに座ることが出来た。昨日の曲目メモや西村さんが書いたレビューを見ながら盛り上がる。秋田のホテルにチェックインを済ませ、少しくつろぐ。なぜこのホテルにしたかというと、97年にボブが泊まったからだ。でも全然立派なホテルではない。
秋田まで4時間弱、比較的快適に過ごす。一緒に乗ってるひとの半分くらいはボブファンぽい(想像)。バスで知り合ったボブファンの男性とバス停でちょっと喋る。ボブは絶対 Aホテルに泊まるよ、僕は97年にはAホテルのエレベーターで会ったんだよ、と自慢される。
奈穂子さんも私もオトナなので、ボブとは握手して抱きついてキスして喋ったこともあるなどとは一切触れず、お互い顔を見合わせ黙っていた。奈穂子さんはAホテルへ向かう。私はあとで部屋へ行くといい別れる。4年ぶりの秋田に到着。んん?なんかビルや店がすごく増えてる〜。ここでも時代はチェ〜ンジンと独り呟く。
バスを降りてからフェデリカを囲んで西村さん、そして同じバスに乗っていた今回13回廻るという男の人と喋るが、このイタリア人のお姉さんはヤバイ(決して悪い人ではないが)と判断、係わるまいと決める。
係わりになったらず〜っと面倒みやなあかんようになるかも〜と不安だし、助けられなかったら罪悪感、いつも彼女が気になって結局疲れ果ててしまう。私のように”気にするタイプ”の人間にはキツイなぁ。ダメダメ、私は私のためにボブと追っかけ旅行を楽しむんだから〜。
だが、西村さんは夜行列車の確認をするついでにフェデリカを夜行バス乗り場に案内してあげるという。その後フェデリカと一緒に奈穂子さんの部屋に行っていいですか?と聞かれる。
ちょっと気になるけど、バスで帰るなら荷物置くぐらいいいか、と思いO.K.する。私は、”今回13回行くけど97年にも全部廻り、秋田では Aホテルに泊まってエレベーターでボブに会った”というその男の人と Aホテルへ。
「彼女とはもともと友達なの?」と聞かれ、「え?西村さんのこと?」と咄嗟に応えたら、「えっ?西村位津子さん?How To Followの?」と私が”言っちゃいけなかったのかも〜”、とビビる程のリアクションを返してくれた。この人の名前は判らなかったけど、その後広島のホテルで再びお会いした、ボブには会えたのだろうか。 皆でラーメンを食べて昼食。吉澤さんと昼食後ホテルに戻る。立見さんと重松さんの訪問を受ける。その後西村さんとフェデリカも到着。彼女達は仙台からバスで来たのでさすがに疲れたようだ。出発までおしゃべり。今日もフェデリカを泊めるのかなと心配する。帰りの夜行列車の出発場所の確認だけする。しかしフェデリカが帰りの足を確保してないときき、駅で通訳として1時間以上付き合う事になる。降り出す雨に二人立ち尽くすが、通りすがりの可愛い女の子が傘を恵んでくれる!秋田の人はなんて親切なんだろう。
駅を出て、近くのインターネットカフェにも付き合うが、値段が高いのでそこには居られないという。雪の凍った道を歩く途中、奈穂子さんから「来るの遅い!私は観光に行く!」と電話が入る。
行き場を失い吉澤さんに電話して部屋に寄せてもらう。フェデリカも一緒で良い?ときくと困った様子。でも行く。
ホテルの前でアメリカ人ぽい夫婦に会う。フェデリカとは顔見知りの様子。仙台より大宮のほうが良かった、と夫が言ってて驚く。(私も奥さんも反対意見) 西村さんの携帯に電話するが繋がらない。部屋番号を留守電に入れ、素早く入浴して本物のシャンプーで髪を洗う。満足。お茶を飲み寛ぐ。嬉しくなるほどいいホテルだ。特に前の日¥3300のカプセルホテルだったので感激。しかもボブと同じ屋根の下〜と喜ぶ。インターネットプランを教えてくれた吉澤さんにも感謝だ。
しかし、待てども待てども西村さん達は来ない。何かトラブル?まさか二人で楽しく遊んでるんじゃ?もう一度電話するが繋がらない。時間の経過と共に段々イライラしてきた。お腹も非常にすいてきた。
もしかして二人でお茶かご飯かしてるのかも。どうして私に電話しない?ドアの前で待たしちゃ悪いとバスルームにも携帯持っていったのに、お風呂も素早く入ったのに。ご飯も食べれず部屋で待ってる私のことは忘れているのだろうか、悲しくなってきた。
やっと電話が繋がったらなんと、今インターネットカフェにいるという。電話するのを忘れてたという。独りで食事と買物に出かけることに決める。西村さんに「えー、私、休めないじゃないですか」と言われるが、もう知らない。部屋へ行くが、吉澤さんは立見さん+その友人とおしゃべりしてるので原田さんが相手をしてくれる。テープを聴きながらベッドで休ませてもらう。ホテルのコーヒーももらう。立見さんとご友人は帰り私はさらにくつろぐ。
99年の夏NY、トランプスとジョーンズビーチの会場で「チケットください」女性をみたんだけどもしかして?と聞くと、やっぱりそれもフェデリカだった! 驚き。アメリカの友人への旅行準備手配奮闘談など、吉澤さんのなごやかさにも感銘をうける。とは言っても、今から観光地に行くのは無理。駅前に出来た美しいビルで秋田の工芸品をみたりお土産を選んだり位だがとても楽しかった。秋田はその他の都市とは違って興味深い。西村さんからTELで吉澤さんの部屋にいるという。
おお、これで問題解決、全ては丸く収まった!きりたんぽ鍋を食べて更に満足。お土産には、なまはげるんるんというお菓子ときりたんぽ、それになまはげ付きボールペンを購入。正に秋田三昧と言えよう。
そろそろホテルに帰ろうかなぁと思ってたら又西村さんから電話、吉澤さん達が出掛けるから早く帰ってこいと言う、しかもフェデリカを今晩私の部屋に泊めてあげてくれませんか?という。
吉澤さんの部屋に、帰った旨伝え自分の部屋に行こうとすると「奈穂子さん!奈穂子さん!」と相変わらずよく通る吉澤さんの声、フェデリカを泊めてあげてくれと頼まれる。
吉澤さんのことは好きだけど、それはイヤ!なんでも、仙台でフェデリカを泊めるはめになり今夜もそうなるかも、と原田さんと二人で危惧してるらしい。「彼女は夜行バスで帰るんでしょ」と言うと「そうなの?」とちょっと安心した様子。西村さんと部屋に行く。フェデリカは吉澤さん達と一緒に行ったのでホッとした。
西村さんに話を聞くと、まぁ煎じつめれば言葉は悪いがフェデリカに引き回されてた感じか。
連絡してくれなかったのも、私の留守電聞いただけで電話したつもりになってたらしい。そうだったのか!!ないがしろにされてるように感じてムカついてたのに。しかも何も食べてなく空腹だと言う。そうだったのか!!てっきりインターネットカフェで仲良く茄子とトマトのパニーニとか4種のチーズのペンネだとかを食べてるんだと思って嫉妬してたのに。
そうとは知らず一人で秋田名物きりたんぽ鍋とか楽しく食べて悪かった。罪滅ぼしに”みさこもち”をどんどん勧めた。これは秋田の”みさこさん”という女性が作ってるおいしいお餅だ。きりたんぽのことは言い出しにくいので自慢できず少し残念。 吉澤さんと余ったチケットを売る為に早めに会場に向かう。初めて有名な菅野さんに会う。なんと菅野さんは当日券を買っていた。ちょっと話をしてからチケットを売りに行く。一枚はすぐに売れたが、結局一枚は売れずじまい。それもそのはず、空席がめだった。仙台も空席が目立ったので、次回は東北ツアーは無いだろうと思う。もどってきた奈穂子さんの部屋に移動する。原田さん吉澤さんフェデリカは早めに会場へでかけるが、私と奈穂子さんはのんびり過ごす。この時私は奈穂子さんの心の葛藤など全く知らなかったので、のほほんとくつろぐ。
ホテルのロビーから出る時、立見さんとご挨拶。
会場への道も4年前の記憶と比べながら歩く。新たにコンビニができていた。懐かしい、凍った川の前で記念撮影。 西村さんと秋田県民会館へ。今日は North Countryがでるでしょう、今日出さないと今回これ以上北国ないも〜ん、などと話しきゃっきゃと喜ぶ。大宮でのように動揺こそしてないが、今夜のコンサートが本当に楽しみだ。
会場前の池(秋田城のお掘?)の照明が美しい、思わず私の写るんですや西村さんの高級そうなデジカメで撮影会。楽しい〜。東北っていいなぁ。開演少し前に会場に入った。秋田にはダフィらしき人は見かけなかった。この地では職業として成立しないのだろうか。この日は3列目のほぼ真ん中。この日も素晴らしい席でうれしい。吉澤さん有難う!ショーは実にホットだった。ここでショーの始まりを書いておこう。開演近くになると、お香がたかれ、怪しい匂いがステージからしてくる。なれるまで咳きが出そうになる。咳きが出来ない状況にあるので、いつも飴かガムが必要である。
会場入口の列で菅野さんを見かけておそるおそる話し掛ける。「そりゃ覚えてますよ。ジョーンズビーチで会ったじゃない」と言ってくれて感激! 「昨日のシルビオ良かったですね!」「あんなアレンジでくるとは思わなかったよ」と仙台の感想を交換する。菅野さんも同じ気持ちなんてとても嬉しい。
会場、席へ向かうと隣が知ってる人ばかりで驚く。原田さんも場所は違うが同じく3列目だった。別々で取ったのに何故みんな近くの席? ドイツの人に喉アメをもらう。 さっき会ったアメリカ人ぽい夫婦もお喋りしにやって来る。やはり皆知合いか。急遽くるというジョン・ヒュームさんの分、東京フォーラムのチケットを私が手配することになる。 西村さんは隣の人と夢中で話してて面白くない。(今日はジェラシーディ?)しかたないので会場内を見渡したら岩本さん発見! 隣りの人に自分が行けなくなった日のチケットを売りつけようとしてる模様。 開演直前になるとローディーがセットリストを持って貼る。これで準備が整って、いよいよ開演というわけだ。初登場曲は Duncan And Brady, Mama, You Been On My Mind, Tell Me That It Isn't True, Cold Irons Bound, Girl Of The North Countryの5曲。Tell Meではエンディングのフレーズをボブが弾いてびっくり。弾けるじゃんと変に感動する。コンサートは最高だった。振り返ってみても前半のベスト。北国の秋田だけにやるかもと思った 北国の少女、本当にやって笑ったけどそれが凄く良かった!
Mama, You Been On My Mind のイントロ、ポロロロロンと流れるように爪弾くアコースティックギターに心奪われ、嘘だといって のスティールギターもラリー最高。ときどきデービッドのドラムセットの前に座るボブも可愛い〜! ボブ〜!97年秋田公演はとても素晴らしく、だから01年秋田も素晴らしいだろうと非論理的に信じてたがやはり素晴らしかった。
迫力が有り繊細でもあり非の打ち所がない。1曲目は楽しげなDuncanに替わる。そしてMamaだ〜!!うれし〜、ボブの歌はやっぱ胸を打つなぁ。なんか私の右斜め後ろの2人が異様に盛り上がってる。 見るとその内の一人は仙台で立って熱狂的に踊ってた人では?髪が白髪混じりに見えて、てっきり年配の方だと思ってたのだが、実は若い人で頭はおしゃれ染めだった。(その髪から以後私達の間ではブラックジャックの人と呼ばれる。以下BJ) 私は歓んでる人が大好き。しかし、彼らの歓声が気にさわるらしい人たちが彼らに「静かにしろ」と合図を送ってた。今でも、どうかなーと思う。(もっともBJ達が静かになったのは2分位だったが) Cold Irons Boundはすごい。アルバムバージョンを遥かにしのぐパワフルな演奏だった。この日も演奏されたSilvioもハイライトの一つ。やはり北国ということで演奏されたGirl Of The North Countryは実に美しかった。しかし この日は Cold Irons Bound、 Pill-Box Hat なんかハードロックセットが素晴らしかった!やはり前回同様、仙台秋田の東北公演ははずせなかった。行ってよかった! ホントによかった! カントリーパイとシルヴィオは今回のツアーの白眉でしょう! ボブ、確実に良くなってる。
正に乗りに乗ったボブ全開。メンバー紹介もそれまでは曲間にきっちり場所をとって紹介してたのに、今日は Pill-Box Hat の間奏で突然紹介をはじめる。 名前の語尾を楽しげにちょっとのばしてるところから調子のよさが伺える。(以後、曲の間奏にメンバー紹介が定番化する) はっきりいってベタベタな演出だけど、カッコいいよボブ! 名前を呼ばれて照れくさそうにするメンバーの笑顔がまためちゃくちゃ感じ良い、特にラリー。 しかしそんな事はもとより、2階はガラガラという状況にもめげず、ボブの熱い演奏が続く。アンコールで North Country、思ってた通りになったので笑う。 でも”In the Darkness of My Night”のころには涙ぐんでいた。いつもここでやられてしまうのだ。追憶の情と優しさに溢れる美しい演奏だった。コンサート後は前回バンドメンバーが来たというイングリシュバーに行く。ハンバーガーを食べる。アメリカの味がした。美味しい。1時間位しても誰も来ないので吉澤さんと二人でホテルに戻る。
終演後、チケット半券集めを手伝って、怖いボブ写真も1枚貰う。他の人達は「(97年にバンドメンバーが顔を見せた)イングリッシュカフェってまだあるのかな〜」とつぶやき去ってゆく。ロビーではボブのCD等を売っているおじさん(近くのレコード店のひとらしい)が、若いお客さんにしきりにいろいろボブのアルバム解説をしている。ちょっと喋るが、その20歳くらいの若者とも Cold Irons Bound が良かったと意見が一致する。(「ジャンジャン!ってやつ」) 岩本さん発見。二人で手を振るも気付かぬふりをされる。 西村さんと開演前にボブディラン天使の話をしてた。そう、ボブディラン天使は存在する。そばにいてくれるとボブに関してラッキーになり全てが上手くいく。いてくれないと、来日と転勤が重なったり、録音がばれてDATの液晶部分を壊されたり、せっかく買ったボブのブートを置き引きされたり・・・するかも。
部屋で少し休んだあと、西村さんと一緒に駅まで。何なのかよく判らないが、とにかく秋田らしい鬼の張りぼてと記念撮影、その後大阪に帰る西村さんを無事見送る。ん?岩本さんだ〜。一緒にいるのはあのフェデリカ!!”岩本さん”と声をかけるが露骨に無視される。西村さんの友人安部さんとも合流しボブを待つ。 そこで立見さん重松さんと再会。11時になっても現れないので、他のホテルをあたり、12時まで頑張るが、結局会えずじまい。残念だがしょうがない。まだ始まったばかりだからと自分を納得させる。でも本当に会いたい。
奈穂子さんと部屋でお茶。吉澤さんと電話でおゃべり(秋田を見た後では大宮は比べ物にならないね〜!)。 駅までの短い道の途中、タワーレコードができているのに初めて気付く。秋田にもタワーか。10:25発夜行列車で大阪へ帰る。日本の夜行列車には初めて乗る。細長いシーツだった。 部屋に帰ると吉澤さんからTel、ロビーでボブを待ってると言う。私も急きょ参加。ここで立見さんと重松さんに正式に紹介してもらう。原田さん(デッドヘッズというのは誤解でディランファンだ、とこの時知る)とも初めてまともに喋った。 ボブを観るため渡米するような狂った人ばっかり。よく考えたら怖ろしい集団だ。結局ボブは別のホテルでこの日はかすりもしなかったが楽しい一時だった。 次の日は朝一番の新幹線で東京に帰る。吉澤さんは会社に行くという。ご苦労様です。駅の待合室に行くと、フェデリカがいる。深夜バスのキャンセル待ちが出ずに、岩本さんと一緒にいたという。吉澤さん、岩本さんと彼女について話す。
岩本さんは転勤がボブのツアーとぶつかり、会社を辞めるか、ツアーを諦めるかの選択をしなくてはならないという。こりゃ大変だ。しかもこの日は転勤先の一日目の出勤日だという。大事な日にいきなりの遅刻である。立場が悪い。幸運を祈ります。結局、会社は辞めずにすんだらしい。少なくとも武道館、浜松、福岡で見かけた(と思う)。その後、二人は寝てしまう。家に着いてからは明日以降に備え、ゆっくり休む。翌朝10時大阪着。梅田のタワーレコードでライブ盤を買う。売り切れ間近ときいておどろき、そのまま出勤(遅刻)。
朝、空港バスに乗ろうとしてると、「安部さん!」と呼ぶ声。「誰?」と見ると、立見さんと重松さんだった。立見さんは何故か私に「お疲れさまです」と言って下さった。
バスの窓からツアースタッフが散歩してるのが見えた。ちょうどホテルの前あたり。やはりこのホテルか。空港で、秋田名産比内鶏(これは本当に美味しい!)のお弁当と秋田の銘水を購入、全日空機の中で食べる。(原田)東京フォーラム一日目 3/3(土)
1日のオフの後、関東地方に戻って、会場はパシフィコ横浜。この会場には行った事が無いので、会社を一時間早退して会場へ向かう。井の頭線で渋谷、渋谷から東横線で桜木町で下車。地上の遊歩道で行くが、遠い。道案内板を頼りに歩くこと約15分ようやく到着である。確かUDOの地図では徒歩6分て書いてあったのに。(西村)
この日は仕事なのでパス。夜、奈穂子さんから電話あり。セット大幅変更のしらせ。ぺイゲルさんにもメールする。われながら根拠のない横浜=ボストン説(*)で納得ずみのためか、パスしても後悔なく意外なほど。東京に帰ってきた。例のスリーインワン・ファシリテーターの友人(彼は横浜の日吉に住んでるのだ)に横浜を案内してもらう。
最近できたというカレー博物館(めちゃ美味しかった。)に行き、中華街で杏仁ソフトクリーム、ごま団子、中華風蒸しカステラ、海老入りニラまんじゅう等を更に食べる。巨大な肉まんを見つけるも、カレー食べてるのでさすがにちょっとムリ。
フェデリカがいて挨拶する。しかし近代的な綺麗な会場である。このツアーでは一番綺麗かな?会場内に入ると宮坂さんと会う。二人で一服。やがて他の人達と合流。私のチケットを見せると9列目と書いてあるにも関わらず1列目だという。そんなバカなと思いつつ席に行くと、12、11、10、9....確かに無い。しかもど真ん中!隣の席の人と、この変な席順について話す。この人携帯の電源を切らず、演奏中も時々確認していた。着信しないで良かった。
美しい中華菓子を土産にと購入。ここでは月餅だけではなく中国4千年の粋をこらした色鮮やかで様々な形の菓子が手に入るのだ。
思わず夢中になり買い漁る。(が、結局大阪まで持ち帰ったのは2ケ)その後みなとみらい方面へ行く水上バスに乗り、なんとかタワーに昇る。凄く高い。お茶してたら黄昏どきの景色まで観ることができた。これで横浜は大体制覇!?
会場に向かう途中、「チケット余ってまーす。ダフ屋じゃありませ〜ん。」と叫ぶ怪しい2人を発見。避けようとしてたら、なんと宮坂さんと吉澤さんだった。チケットを捌くには妙な場所だと思い聞いてみると、向こうに行くとダフィがいるかららしい。
「手伝ってよ」と言われ、「当日券売り場を見てくる!」と言ってその場を立ち去ったが、結局当日券売り場も判らず、もう一度階段昇るのもイヤだったのでそのまま入場した。今日はこのツアー中唯一の独りで観る日だ。大切にして独りを楽しむことにしよう。
やがて15分過ぎてショーはスタート。初登場曲はIf You See Her, Say Hello, Simple Twist Of Fate, A Hard-Rain's A-Gonna Fall, Lay Lady Lay, One Too Many Morningsの5曲。ショーは3曲目が終わったところでエレクトリックセット。美しいIf You See Herの後、 Simple Twist。血の轍万歳!この人のやることはいつも予想外だよ。 おお、大幅な曲目変更!てっきりThis Worldだと油断してたらSilvioが〜。更にかっこいい〜。(このときは「Silvioは今回の定番曲」と思ってたので気楽に楽しんだ。)
なんと構成を変えてきた。あれだけ演奏されてきたTngled, Country Pieをセットリストから落とした!"If You See Her, Say Hello"では思わず涙。LarryのFiddleがすばらしい。しかも次は"Simple Twist Of Fate"。もうノックアウトである。One Too Many MorningsのHarpは良かった。1列目ど真ん中という事も関係してか、忘れられない実に素晴らしいショーだった。
不動の7曲目Country Pieもなくなっていた。「今日は休みか」位の認識でHard Rainを堪能する。Lay Lady Lay!!大好き〜。One Too Manyも〜。しかし今日は一人だし21列目でかなり遠いので静かな感じだ。
両隣りはそれぞれ一人で来たらしい40歳前後のムッツリした男性、拍手の仕方やそのポイント等から、かなり思い入れのあるディランファンとお見受けした。
終演後、皆で駅に向かう。皆で記念撮影。ドイツ人達は勝手にホテルに帰し、他の人と餃子の王将に行くが満員で、各自帰宅することにする。1時間半後に帰宅。今日も疲れた。でもショーは素晴らしかった。
パシフィコは新しくて美しい会場。なんといっても、全会場中照明設備はぴか一!後に葛城さんから聞く話によると、今回の照明担当のクルーは、大変なこだわり派であるらしい。狙った効果が出ずキレてるところを目撃したそうな。終演後、駅までの長い長〜い(しかもLonesome)道を歩きながら西村さんにTEL。先ず、今どこにいるのかを確認する。コンサート中、誰か帽子を被った人が遅刻して来ていた様子だったし、何と言っても彼女は西村位津子なのだ。 Highway61以降を聴くためにのぞみに乗ってやって来てても誰が驚く?だが意外なことに彼女は大阪に居た。取り急ぎ本日のセットリストを伝え、「今日はまぁまぁ良かった」とだけ言っておく。彼女のような人が来れないのは本当に残念。
(原田)東京フォーラム二日目 3/4(日)
この日は John Hume (*) ちゃんにサインをもらうために、写真集を4冊カバンに入れたため、すごく重い。腰が痛い。家を早めに出てバージンメガストアに向かう。新譜の特典(シール)をもらうためだ。結局7枚必要なのだが3枚しか無かった。残りも近日中に買わなければ。(西村)
この日も仕事なのでパス。5時開演なので終わるのもはやく、7時頃には奈穂子さんから電話あるが、私は大阪でまだ会社にいるため不思議な感覚。結局聞けなかった大好きな Everything Is Broken だけが心残り。でも大丈夫、私には96年のコペンハーゲンがあるじゃないか。 (安部)
西村さんに明日の新幹線のチケット買っておく!と昨夜確約したものの、財布を開けるとお金がなかった。急遽東京駅前の中央郵便局まで行き(この日は土曜日だったのだ)
その後八重洲に戻って金券ショップ、みどりの窓口で指定をとる等してる内、すっかり方向感覚を失ってしまった。(実は2度以上曲がるとアウトな方向音痴)フォーラムのまったく正反対まで来ていたようだ。必死で戻る。時間がなくなったので有楽町の高架下のアンデルセンでパンを食べる。国際フォーラムは東京駅地下から直接行けるから楽である。しかしホームから相当歩くけど。フォーラムの一階下のトイレで知った顔とばったり。いきなりJohn Humeちゃんとも会う。頭が禿げている。結構なオヤジである。写真ではもうちょっと格好良かったような...。 会場前に行くとまたしてもフェデリカに会う。よく初めての日本で秋田から帰ってこれたよね。ロビーで宮坂さんと会う。席に行くと知合いがいる。今日の隣だ。
今日は宮坂さんと小沢さんに挟まれて9列目で観る。始まる前小沢さんがBeatlegをくれた。怖い顔のボブが表紙のツルツルした雑誌だ。うれしい。フォーラムも4年たってもまだまだキレイ。 この日も15分位遅れてショーはスタート。この日も構成を変えている。初登場曲は、Down In The Flood, Tonight I'll Be Staying Here With You, Tombstone Blues, Make You Feel My Love, Masters Of War, Love Minus Zero/No Limit, Everything Is Broken の7曲。沢山の曲が聴けてうれしい。
ボブなんか今までと違う!フォーラムの音響が超良くて、全ての音がクリアに聴こえるから?(そうではなく、ボブが凄くなってるんだと次の日、そして大阪初日で確信する)
この日は早くもDesolation Rowのボブの歌い方が良かった。初めてライブで聴く事ができたTombstone Bluesは実に良かった。Love Minus ZeroでのLarryのSteel guitarは実に美しかった。ハイライトの一つだろう。
It Ain't Me, Babeではボブが思わず"If You"とGirl Of The North Countryを歌いだしそうになってしまう。すぐに気づいて歌い直していたが。思わず吹き出しそうになってしまった。でもエンディングのHarpは短かったが良かった。
この日も素晴らしいショーだと思う。しかし、観客のノリはいまいちだったように思う。アンコールになっても、あまり立つ人もいなかったし。最後には総立ちになったが。Down In The Flood、Tonight I'll Be Staying Here With Youなどうれしい選曲がゾクゾク続く。(メンバーは全員モスグリーンのスーツを着ている。制服支給か?でもケンパーさんのみ見えない)
狂ったような人が隣りにいないからか、ステージから遠いためかこの日も割とクールに観る。遠いと言っても9列目なのだが宮坂さんは巨大な双眼鏡を片時も手離さず、ボブに釘付け状態のようだ。
コンサート後、皆で東京駅に向かう。新宿東口のアイリッシュバーに行く。ここでようやくJohnのサインをもらう。一応有名人のサインである。外人達に即席の名刺を渡す。
西村さんに話そうと曲名をメモる。その時は判ってるのでMOWなどと書くのだが後から何のことか判明するのに時間がかかった。しかも暗闇の中、手敷きでメモるので益々よく判らん。小沢さんにも意見を求めるがやはり判らない。結局、悩み抜いた「MT」がWickedだったりする。
しかも、Love-zeroをShe Belongs To Meとずーっと勘違い。情けない・・・。でも、この日ボブ、アンコールのIt Ain't Me Babeで "If〜"って歌いだしてたからなぁ。(そ知らぬ風情で歌い直すボブもかわゆ〜い)本人でも間違うのだ!
ドイツ人兄にタバコについて"Smoking is bad for you!"と言われる。彼は昔吸っていたが子供ができた時にやめたという。ここで外人に説教されるとは。バーではフィッシュ&チップスを食べ、ギネスのビールを飲む。(飲みたくなかった。私はアルコールがダメである。)後で聞いたらノンアルコールもあったらしい。まったく。その後一人で帰宅。この頃から、i-modeでも見れるというHow To Followの掲示板を覗くようになる。「立つ、立たない論争」が盛んな時でちょっと怖い。血気盛んな人達だ。変な事書いて怒られんようにしよう。
私の可愛いP209iSで投稿にチャレンジしてみるが、手もとが狂い、ボブへの熱い思いの丈を綴った文章が全部消えてしまう。必死で打ち込んだのに〜。2度失敗した後、携帯電話を投げつけたい衝動に打ち勝ち、寝る。(原田)大阪一日目 3/6(火)
午後3時に家を出る。3列目ど真ん中!サウンドメイトは良い席を送ってくれる。絶対にやめられないと思う。隣の席にはGrateful Deadファンのアメリカ人がいて紹介してもらう。(西村)
新幹線で1人東京へ。車中、源氏パイを食べ新譜ライブ盤を聴く、素晴らしい Country Pie に感激再び。なつかしの会場は東京駅からすぐなのでとても便利。小沢さんから電話がありすでに会場に入ってるとのこと。(安部)
目が覚めたらちょっと雨。友達とお昼にアジア料理を食べ(奢って貰った)、荷物を宅急便で自宅に送り、身軽になって出発!大好きな絵がある喫茶店に行くためわざわざ原宿まで行ったが、別の店にかわってた。ショック。あの絵はもう観れないのか。駅の側に緑がいっぱいの巨大な公園があったので取り合えず入ってみる。 広いと思ったら、明治神宮だった。あのお正月に中継されるところか〜。広すぎて戻るのが嫌になってきた。時間も微妙になってきたので近くにあった駅から電車に乗ることにする。 だが、この線は知らない所か、新宿方面にしか行かない私鉄だと判る。面倒臭いので新宿に出て山手線に乗ることに決めるが、西村さんとの待合せ時間に間に合わなくなった。現地集合になる。
入口でダフ屋さんとお喋りしてると、やってきたおなじみの一行に会う。ジョン・ヒュームさんを紹介され、立て替えていたチケット代金をもらう。
会場ロビーで菅野さんに会う。菅野さんが気さくなので感激再び。宮坂さん小沢さんジョンも交えお喋り。菅野さんも私のページの掲示板読んでるとはびっくり! あきらかに皆浮かれ気味。でも、ボブのコンサートの開演を待つおしゃべりって、なんて楽しいんだろう! 菅野さんは「まだボブには会ってないよ」とおっしゃるので、「もし会ったらチャーリーの音を大きくして、って伝えて下さ〜い」と頼む。 小倉エージさん夫妻に紹介され名刺をもらう。朝日新聞の記事ではインターネットに触れてましたねというと、あなたの名前は出せなかったんだよ、と言われる。 西村さん、宮坂さんと一緒の15列目。4年前フォーラムだけは45列目位しか取れなかったので、かなり満足。メンバーはワインレッドのスーツ。モスグリーンと2着作ったのか。 なんとこの日はほぼ定刻にスタート。初登場曲はVisions Of Johanna, Absolutely Sweet Marie, John Brown, Song To Woody, Seeing The Real You At Last, Stuck Inside Of Mobile, Can't Waitの7曲。ずばりハイライトはVisions Of Johanna!しかもハープ付き!この曲のHarp演奏はすごい久しぶりのはず。最高である。この日のコンサートは充実していて、1、2を争うであろう曲目の豪華さ。 Woody, Sweet Marie, Can't Wait, など名曲めじろおしだった。私は Real You At Last で喜んで大騒ぎしてたが、あとで奈穂子さんにあの曲で喜んでたのは西村さんだけだったよ、といわれる。 すっかり馴染んだDuncanに、驚くなかれ!Song To Woody登場!!かっこいい!その後も続々繰り広げられる驚異の初出曲の数々!6日目にしてこれか〜!もう世界はボブについていくしかない!!!
Song To Woodyはようやく聞けたという感じ。そのほかにもAbsolutely Sweet MarieやJohn Brownも演奏し最高であった。Sweet Marieは前回の来日時に秋田と札幌に行かなかったので始めて聞けた。好きな曲なのでうれしい。John Brownの演奏も迫力があった。
Stuck Inside Of Mobileがこの日初登場。結構盛り上がっていた。LarryのAcoustic guitarはオリジナルの雰囲気が出ていて良い。ボブもリードを弾きまくっていた。ベストショーの一つ。Don't Think Twice のラリーのアコースティック・ギターにもやはり心奪われた。素晴らしいイントロ。Johanna, John Brown という曲目の並びが99年夏トランプス公演を思い出させる名演奏で皆満足。 チャーリーの音もやっと聞こえた。皆はそうでもないっていうけど、私には前の公演までずっと、チャーリー何やってるか全然きこえへん〜、という不満があった。 Seeing The Real You At Lastで西村さんが大喜び。腕を振り上げ、奇声を発して恍惚の境地のようだ。見渡す限りこの曲で喜んでるのは、西村さんと、あと一人舞台向かって右の前の方に座ってた(というか、立ってた)おじさんだけだ。しかし彼は全ての曲に対して熱狂的で、まるで和太鼓を叩くような動作で抑えきれぬ歓喜を表現していた。この人になら譲れる!と思う。
Johanna 、続けてJohn Brownかー。それは凄い!John Brownのお陰でこの後’認識’という言葉が流行る。う〜む、インパクトのある歌詞だ。好きなので嬉しかった初Memphis、何度でも演って欲しい Forever Youngを経て、この日も無事(そして素晴らしく)終了。皆で東京駅で記念撮影。ドトールみたいなコーヒー屋で休憩。その後、大阪、名古屋組は帰宅。外人達は新宿へ。私はデヴィッドと帰宅。彼は今青梅で英語の先生をやっているという。色々話をしてメールアドレスを交換する。9時に帰宅。横浜、東京と、素晴らしいショーが続き、幸せだとつくづく思う。
東京駅で記念撮影。97年にも寄った駅構内の立ち飲みコーヒー店に集団ではいる。 ジョンがチケットのお礼といってコーヒーを奢ってくれる。(2列目だった)今日は200回目のボブコンサートでしかも誕生日だという。幾つだと思う?というので24歳か?というと喜んでいた。あとで聞くと41歳らしい。 初めてみたボブは78年だという。有名な78年ブラックブッシュ公演は? ときくと、行こうとしたけど途中で車が事故った、とか。なんでも本業はタイピストみたいな仕事というので、プロカメラマンかと思ってたというと、僕はそんなに上手じゃないよ写真は趣味だ、と言う。
小沢さんに大阪のチケットを渡す。着々と立て替えたお金が戻ってきて嬉しい。渡したチケットが一列目なので感激した小沢さんが土下座でもなんでもするよ! というので、じゃ土下座して、というと本当にするのでちょっとびびる。 ドイツ人兄にヴァージンメガストアでライブ盤を買うとシールもらえるよ〜、と伝えるととても興味を示すので驚く。ドイツ人兄弟とも風貌と違い、喋ると良い人で好感をいだく。吉澤さんが軽妙な話術でか一躍脚光をあびている。英会話教師の人と喋るが、94年にもボブをみたとのこと。原田さんグループとお茶する西村さん達と別れ町田さんと東京駅へ。結構遠い。浜松に帰る町田さんとはすぐに別れ、私は土産物を物色。東京バナナか銀座のイチゴか真剣悩む。お弁当は深川めししかないでしょう!
西村さんと車中で落ち合い、食事。深川めし(内容は、どじょうの蒲焼き、浅蜊御飯に奈良漬みたいなお漬物・・・推定)のお陰で東京名物は制覇! 心残りは仙台だ。吉澤さんは、仙台で’ほや’を食べたらしい。私は熱があってそれどころじゃなかった。せめて、笹かまぼこでも買えばよかった。 20:15発新幹線ひかりで大阪へ帰る。東京駅で買ったくるみパイとゆずパイを車中で食す。少し後発の、のぞみで帰る宮坂さんからメールが届く。ボブが乗ってるかグリーン車を確かめたけどいなかった、らしい。あとでわかるが、ボブ達は19:52発のぞみで大阪へいった様子。
携帯に続々感想メールがとどくなか、奈穂子さんといろいろ感想を交わす。あっという間に大阪着。家に着くと11時半くらい。明日から大阪なのでもうこっちのものだ。(なにが?) 人心地ついたので、迷惑かもとは思ったが吉澤さんに電話してボブが乗ってるか聞いてみる。吉澤さんと宮坂さんは貧しい我々と違い速くて高いのぞみなのだ。「今からグリーン車見てくる!」との返事に笑う。が、念のためひかりのグリーン車も偵察に行く。はっきり言って大人とは思えない。 残念ながらひかりにボブ一行は居らず、宮坂さんからも、のぞみにはいない、との連絡を受ける。
リラックスして大阪までお喋り。西村さんがゆずパイを勧めてくれるが甘い物が入らない。新幹線名物の300円アイスもいらない。でもやっと家に帰れる。 楽しかったが感情面でも体調の点でもハードな旅だった。自分の布団でぐっすり眠れば回復するだろう。少しほっとする。でも反面、もう半分終わってしまったんだ、と焦るような寂しいような気持ちもあるのだ。心残りのないよう後半も楽しもう。3/5(月)大阪前日
(西村) ボブ・ディランが街にきてるよ、とFM802でカマサミ・コングが喋っている。 夕方、ベテラン追っかけの小川さんから電話。ボブは某ホテルに泊まってるとのことで、張りにいくらしい。取ってもらっている友達分チケットを受け取るため、私も行く。 仕事を終えてホテルロビーへ着くと夜10時前。ホテルのバーでチャーリーやラリー、トニー、銀髪のスタッフが歓談してる姿が見えるので、彼らが出てくるのを豪華なロビーで待つ。 10時半頃ラリーが出てくる姿を見かける。1人だけ先に部屋へ戻るらしい。天才でしかも真面目、とさらに尊敬する。11時までロビーで待つが私はそれで帰る。チャーリーファンの小川さんたちは粘ったけれど、結局あきらめて帰ったらしい。
(原田)大阪二日目 3/7(水)
いよいよ、この日から西日本ツアーの始まりである。この日から13日の深夜まで家には帰れない。午後1時位の新幹線で出かける事にする。今度は8日間家に帰れないので下着類を確認し出発。丁度名古屋駅辺りで吉澤さんから電話がある。もうホテルに到着したという。新大阪に着いたら、連絡することにして電話を切る。新大阪に到着後、吉澤さんに電話しホテルへの行き方を確認する。電車を下車してからは、タクシーの運転手やコンビニで確認しつつホテルを探す。ようやく厚生年金ホテルに到着。吉澤さんと再会し休養をとる。
その後会場の周りを探索しようという事になり、会場裏に行くと20代前半の女性二人に会う。話し掛けると彼女達は既に1時間以上ボブを待っているという。私達も1時間程待ってみるが、現れないのでホテルに戻る。フェデリカとちょっと話し席へ。席はドイツ人兄の隣。彼やJohnと話す。
(西村)
仕事を終えて会場へつくと、6時45分くらい。お世話になった小川さん分のチケットを探す。席が余ってないか招待チケットで入ったジョンに訊ねるがなくて、彼自身も翌日公演分は断られたという。ロビーで会った菅野さんにまで、図々しく訊ねるがやっぱり駄目。菅野さん自身も座ってみる席はなくて立って見てくれといわれたそうで、冗談かとおもったら本当にソールドアウト公演らしい。確かにダフ屋さんにかけられた声も「チケット余ってたら買うよ!」だった。秋田なんか2階に客を入れない決断をするくらい売れてなかったのに!(菅野さんにきいたお話)大阪やるやん。ショーはこの日もほぼ定刻のスタート。初登場曲はOh Babe, It Ain't No Lie, Just Like Tom Thum's Blues, Tears Of Rage, Watching The River Flow, My Back Pages, Standing At The Doorway, Rainy Day Women #12&35の7曲。
なんとボブは今日は白のスーツで登場。ボブの動きは一番良かったかも。ハイライトはTears Of RageやMy Back Pages。Tears Of RageはThe BandのRichard Manuelの命日だったので演奏されたのだろう。My Back Pagesはいつ聞いてもゾクっとくる。特にLarryのFiddleが入ってからは一層感動する。しかもHarpも素晴らしかったし。
会場外にいた小川さんに事情を話してあきらめてもらう。チケット手配でお世話になったのにお返しできなくて心苦しい。そばに立っているフェデリカを見つける。なんでも東京公演、一日は見たらしい。今日のチケットはないらしい。会えて嬉しくてちょっと喋るが、始まるから早く入りなさい!と言われ、私は会場内へ戻る。するとほぼ定時7時でアル・サントスのアナウンスが聞こえはじめ、ダッシュで一番前の席へ走る。
奈穂子さんと小沢さん、小沢さんのお友達なにわんさんはすでに座ってる。 席はチャーリーのすぐ前。ボブは白い、テロンとして光沢のある薄手の生地(ジョーゼットか?)のスーツ。照明に白く光ってて、後光のようでさえある。まるでこの世のものとは思えない。お香の香りがきつい。
バンドはボルドーのおそろいのスーツ、でも各自デザインは違ってラリーはフロックコート風の丈長め上着、トニーとチャーリーは二人とも肩大きめのシングルジャケットでトニーはゆったりめ、チャーリーは細身のパンツ。全員のジャケットの前ダーツに、白いバイオグラフっぽい草のモチーフ。
もちろんボブの白いジャケのダーツとパンツ脇にもその草モチーフがライン状に入ってる。でもボブの草モチーフは黒い。ボブは、爪先とかかとの黒い真っ白なカウボーイブーツ(最初の3日間と同じの)
おまけにギターテクの二人もおそろいをあつらえていて(?)、気付くと黒いシャツとボルドーのスラックス姿に着替えていた。私が座るとほぼ同時に一曲目のイントロが始まり、Oh Babe だと判り、私、奈穂子さん小沢さんは大喜び。(97年再び!)この日は他にも数え切れないほど見所満載で文句の付けようも無く日本ツアーのベスト。疑問の余地無し!
他には意外にもRiver Flowが良かった。それにStanding At The Doorwayも。Watchtowerの2番の出だしをボブが早く歌い出したがバンドはしっかりついていった。素晴らしいバンドだ!東京2日目と同じ位素晴らしいショー。いやベストかも。その中でも Tears Of Rage が凄かった。まず演奏するというだけでも涙な曲な上、ボブの声も歌も文句無し、絶妙な新アレンジと素晴らしく練習されたであろう完璧な演奏! さらにラリー&チャーリーのコーラスが怒涛のごとくなだれこんできた時、余りのカッコ良さに小沢さんと声を合わせて、ああー、とうめいてしまう。チャーリーは右手でこめかみを押さえながら歌う。
River flowで、ボブは右足膝から下を振り子のように揺らしつつ、信じられない激しさで、くりかえし延々と舞台を踏み鳴らしてリズムを取る。それにあわせてドラムスを叩くデービッド。
小沢さんと思わずボブの右足を指差してため息。まるで指揮棒かのように、右足でバンドのリズムを自由にコントロールするほか、ボブの身体の動きは最高に活発で、心なしかいつもにないキレもあった。やはりオフがあると違う!ギターを胸元にふりかざしたり、Wicked Messenger では左手に持ったハーモニカを吹き荒らし(まるで、そろそろ例のヤツ行くぜ!というかのように)突然大きく右手を回して、舞台の中央で右膝をつき、一節吹き鳴らして素早く立ち上がり振り返り、ドラムスの向こうのデービッドにうなづいてみせたり、ギターをひきながら大きく踏み出した足爪先をたてて見せたりと、ボブの神秘的な動きのバリエーションは豊富。
ついにでた Rainy Day で我慢できず踊り出す私達。(一列目なので、後ろの人に気を使って我慢していた。)だが後ろの女性から「見えへんやんか!」と首根っこをつかんで引きずり座らされれて、ちょっとびびる。が、くじけずすぐ持ち直し If Dogs でスキャットする小沢さんに笑う。観客もこれまでで最高。3階まで満員。そのうえ反応も敏感に熱くボブもご機嫌。過去の来日公演では、大阪の観客は評判低かったけれど今回はベスト!これで完璧に汚名返上。
ショーの後スリリングな体験をする。荷物を置きにホテルに戻ろうとすると、楽屋口からボブが去るのに出くわす。(但しボブは車の中)吉澤さんはボブのシルエットが見えたという。私は全然わからなかった。悔しい。
終演後のロビーで、豊田勇三さんが半券をせびられているのに奈穂子さんが気付く。近寄って少しお喋り。豊田さんに「あの曲、Ramonaが良かったね!」と言われて一瞬返答に困る。 地元の宮坂さんがパーティーをセッティング。宮坂さんの奥さんと会う。小沢さん菅野さんとも再会。住友さん、井上さんを紹介してもらう。
宮坂さんが会場そばのレストランを予約しているという。菅野さんも是非ご一緒に?、とおそるおそる誘って見るとなんとOK!こんな素晴らしいコンサートのあとに菅野さんとご飯なんて感激。宮坂さんの奥さんを含め大勢でお店に向かう。
最後の晩餐のような細長いテーブルの右端で、菅野さんグループと楽しくお喋り。アルバム「武道館」録音の時はトラック数に制限あったから観客の声を録る余裕は無かったんだよ、去年秋にフィル・レッシュ・ツアー見に行った時は西海岸だったからポール・ウィリアムズと会ったよ。来日記念ライブ盤はほぼあのままの形でジェフ・ローゼンから送られてきたんだ最初のアナウンスも含めて。
ヴィクター(ボブの元ロード・マネジャー)が契約を交わしてボブの伝記書いてたんだよ。途中で亡くなっちゃったから没になったけど、初めて内部の人間が書く伝記になるはずだったんだよね。ボブは60歳記念のビデオ用に新たにVTR撮影したらしいよ。インタビューかもしれないね。など菅野さんの隣に座って楽しいお話しを聞く。(至福の時)「武道館のプロデューサーって自己紹介?そんなこと言わないよ!」と菅野さんの謙虚な言動に感銘をうけ、来日記念ライブ盤のライナーにサインをいただく。「西村位津子さんへ大阪厚生年金公演のあと」といれてもらいさらに感動。嬉しい〜。
宮坂さんは写真集持参でジョンからサインを貰っている。私もせっかくなのでボブの手製プリクラを自慢してみんなの笑いを誘う。チケットプリクラもあったのでトランプスを見たのだと自慢するが、僕はサパークラブを4回見たよ、とジョンにいわれ負けを認める。持ってない写真集をジョンが送ってくれると申し出てくれ感激する。ラッキー! ラリーの写真もくれるという。ラッキー! なぜか私の分の食事代金も払ってくれる。ラッキー! 明日は一緒に観光しようよと言われるが仕事で無理。
ドイツ人兄にヴァージンで配布されたおまけステッカーの件ありがとう、と礼儀正しく言われ、ドイツ人弟クリスチャンがワサビを平気な顔でパクつくのにびっくりする。レストランでは菅野さん、ジョンとも記念撮影。その後、吉澤さんとホテルに戻る。立見さん、重松さんを部屋に呼んで色々話す。なんと重松さんは昼間道端でボブと会い、握手したそうである。なんてことだ。うらやましい。
外人ご一行はタクシーでホテルへ。タクシーに乗り込む時、ジョンが「僕の部屋へくるならこれがラーストチャンス」と両手を広げるので皆笑う。奈穂子さんと小沢さんは地下鉄終電に間に合うよう走っていく。
菅野さん宮坂さんと私は心斎橋駅までゆっくり歩く。地下鉄御堂筋線、宮坂さんは反対。梅田へ行く菅野さんと私は同じ方向。私が途中で降りる時、「また明日」とさよならし、その言葉に幸せを感じる。そう、明日も大阪なのだ〜。ツアーで最高の日だった。(原田)福岡 3/9(金)
朝食後、西村さんの情報で、大阪でボブは某ホテルに泊まっているというので吉澤さんとホテルに行ってみる。すごく豪華なホテルで居場所が無い感じ。するとなんとロビーにTonyがいた。ラッキー!昼食(餃子の王将)をとり、ブート屋に行き(小沢さんに電話で道案内してもらう)買い逃していたNeil Youngのブートを買う。さらにVirginへ行きボブの新作ステッカー付きを買う。その後ホテルに戻り休養、ショーに備える。
(西村)
3時頃、会社にジョンから電話があってびびる。英語の電話に社内が一瞬パニクる。大阪城で観光したらしい。6時45分、会場へつく。入口で友人、一瀬さんと会う。預かっていたチケットを渡しすぐ入場。
ロビーで後藤さんとすれ違い少し喋る。もう1人の友人もうこは、先に来て席についている。離れた席の奈穂子さんを探すがみつからない。2列目に知合いがいて声をかけられる("ハロー")。通路にジョンもいたので電話ありがとうとちょっと喋る。奈穂子さんは、最前列でも左の一番端に1人ポツンで、ちょっと困惑している様子。席に戻ると、さらにもう1人の友人村並さんも来ていて、初対面のもうこに紹介する。席は4列目の舞台正面。二人に、こんな良い席で見るの初めて!と感謝され、鼻が高い。(小川さんのおかげ) このツアー初めて、奈穂子さんと一緒じゃないので緊張する。
ショーは2曲少ない17曲のセット。初登場曲はIf Not For You, 'Til I Fell In Love With You, Gates Of Edenの3曲。If Not For youとGates Of Edenは良かった。Gatesは去年と同じアレンジだったがLarryがBzoukiを演奏した。決して悪いショーでは無いのだが、前日が素晴らしかったのでちょっと不満が残る。
コンサートは今日も満員の観客で内容も素晴らしく、友達を半ば無理矢理引っ張ってきた負い目を吹き飛ばし、ボブ・ディラン・ファンとして大いに誇らしかった。東京フォーラムからようやく音がきこえだした(と思う)、チャーリーが、'Til I Fell In Love With You でカッコ良いギターを派手に鳴らしてくれて嬉しい。ボブもやっとチャーリーの方に顔を向けるようになって、それを仰ぎ見つつ徐々にボブに近付いてゆくチャーリーの目は、ボブ尊敬の念があふれ出てて心暖まる。猫背で男前でブルージーなギターがマイク・ブルームフィールドぽい。
珍しくトニーがデービッドに話し掛けギター二人にも耳打ちし合図する。Gates Of Eden だとイントロで気付いてびっくりした。こんな曲も演るなんて、なんでもありか!
ボブは歌詞も覚えてて全ての言葉を力強い声で歌い、バンドの演奏も美しく整いリハーサルのほどをうかがわせた。今回ボブはデービッドに合図を送る場面が多かったけれど、やっぱり肝心な時頼りになるのはトニー。終わりもトニーがまとめる。素晴らしかった。この日はかえってレギュラー曲の方が良かった。Tangledは長いHarpソロがあって実に興奮させられた。それにLove SickやLike A Rolling Stoneは非常に全日程を通して演奏されたが、素晴らしかった。
Rainy Day で奈穂子さんがひとり踊ってるのが見えた。私も頑張らないと、と思う。もうこと一緒に踊るが、すぐ後ろの若い男性グループも大騒ぎしてる。本編終了後は観客みな総立ちでボブ達を称える。
でもボブはバンドメンバーには整列させておいて、自分は後ろを向いてひざまずくかのような姿勢でハーモニカを並べ直したり、ギターのシールドを整えたりして、わざとらしく時間をかせいでる。(今までそんな事したこと無いくせに)
ボブって後片付けもするんだ!、と村並さんが感心するのでちょっと笑う。ラリーもボブを見て微笑んでいる。ラリーって優しい。両手で髪をセット(?)したりした後、ボブはようやく大喝采の観客の方を振り向き、拍手に満足した様子で引っ込む。やっぱりボブって不思議な動きの宝庫だ。ショーの後は外人たちと皆とカレー屋で夕食。考えてみれば、せっかく大阪に来たのに、お好み焼きもたこ焼きも食べていない。昼に食べればよかったと後悔する。外人達は今夜のショーが最後。皆と握手をしてさよならする。
次の日は福岡入りする為、時間を決める。10時半位に新大阪で待ち合わせる事にしてホテルに戻る。吉澤さんとセットリストを送り、この日も立見さん、重松さんと話す。おやすみ。吉澤さんは次の日仕事なので早くホテルを出て名古屋に戻る。一緒に起こしてもらう。
終演後、吉澤さんが二列目にいることに気付く。紫のスーツを来ててサラリーマンのよう。ひさびさに峰永さんとすれ違いちょっと喋る。奈穂子さんは素早く帰る。宮坂さんも会社の人と素早く帰る。一瀬さんと喋ってると菅野さんが「じゃあね」と声をかけてくれる!優しい〜。「じゃあ博多で!」と答えて一旦さよなら。
今日で日本を去るドイツ人兄弟とジョンにもお別れ。ジョンには激しくさよならの挨拶をされる。小沢さんがそれを見て手をたたいて笑いShut up! とジョンに叱られている。ジョンに I'm already falling love with you と言われるが今日のボブの演奏曲目とかけてる(?)所にさすがジョン・ヒュームと思う。一瀬さん、村並さん、もうこと会場そばで食事。久々に同年代とご飯、って感じだ。私以外、皆初対面ながらまずまずなごやか。風にふかれてでおもいっきしコーラス歌ってしまったよ〜。最後には、ボビー!!!て思わず叫んでたよ!、と一瀬さんが言うのでやったーと思う。
好感触で乗り気だったので、一瀬さん村並さんには、名古屋近いし一緒に行こうと誘っておく。本町駅までいく途中小川さんから電話。知ってる情報を伝える。大阪の二日は最高だった。3/8(木) 大阪〜博多移動
(原田)
吉澤さんと早朝に起床し、出発の準備をする。吉澤さんより一足遅くホテルを後にし、近くの喫茶店で朝食と食べる。その後、新大阪駅に向かう。10時半に電話をすると「ブラジル」という喫茶店で朝食中とのことで、探して行ってみると外人達がまだいた。喫茶店を出て皆で記念撮影。
外人達にさよなら。彼らは京都と奈良を観光してから帰国するという。ちゃんと行けるのかなと心配しつつ...、二人新幹線で博多へ。博多に到着、寒い!これが第一印象。ホテルまで歩く。ホテルに到着しチェックインを済ます。一泊4900円という激安価格なので二人共びびるが、変な部屋ではなく二人胸をなでおろす。1時間位休んだ後、二人で散策をする。とにかく寒い。秋田より寒い。しかも雪まで降る。結構歩いた。寺院、CD屋、最後はスターバックスで休憩。二人共、疲れたので昼寝。夜は地下鉄で屋台に行く。そして当然、とんこつラーメンを食べる。さすがに本場はおいしい。なんと同行者はスープを飲み干す。自分でも驚いていたくらいだ。その後、ミスタードーナツでドーナツ1ヶとコーヒー。地下鉄でホテルに帰る。テレビを見て、就寝。
(原田)広島 3/10(土)
ホテルにて二人で朝食をとって、しばらく二人で町を散策する。昼食後、しばらく彼の部屋にいさせてもらう。3時頃、私はホテルを変えなければならず、重い荷物を持って会場近くのホテルまで歩く。風が強い。寒い。昨日ほどではないが寒い。これが九州か?ホテルに到着。しかし吉澤さん、宮坂さん共に来ていないのでチェックインをし、部屋で休息。その後、二人が到着。しばらくおしゃべりした後、会場に向かう。やっぱりいたフェデリカ! 本当によく九州まで来たよな。脱帽!とちのきさんと初めて会う。
(西村)
やはりお昼すぎまで仕事。早退し新幹線で博多へ。車中でスティックパイを食す。強風でダイヤが乱れ、いくらか遅れがでていて無事行けるのかと心配するが、なんとか無事到着。
翌日仕事で岡山の工場へいかなくてはならないので、博多→岡山の夜行バスチケットをすばやく購入しにいく。すると、なんと売り切れ! そんな人気路線とは・・・ 明日朝7時には岡山駅にいなくちゃダメなのにな〜、と呆然とするものの、とりあえず会場へ行く。この日もショーは素晴らしかった。ただアンコールで外人女がやかましい奇声を上げる。初登場曲は、Hallelujah, I'm Ready To Go, Mr. Tambourine Man, To Be Alone With You, Ring Them Bells, Most Likely You Go Your Way の5曲。一体何曲聞けるんだろう。Ring Them Bellがハイライト。LarryのSteel guitarが実に良い味を出す。
97年以来懐かしの博多駅からタクシーでサンパレスへ。開演ギリギリに到着。
席にすべりこみ隣の奈穂子さんから「西村さん〜!間に合ったか〜!」とあたたかく歓迎される。宮坂さんはすでに双眼鏡をかかえスタンバッていた。コートを脱ぐとはじまったイントロがお気に入りのハレルヤ! ああ、この曲も聴けるなんて嬉しくて泣きそう。奈穂子さんと座りながら踊る。この曲で踊ってるのは私達だけのようだけど、そんなことは気にしない。ボブの誠実な歌い方が素晴らしい。Hallelujahは好きなのでうれしい。Tambourine Manは去年11月19日の歌い方に近かった。To Be Alone With You, Most LikelyではLarryとCharlieの素晴らしいギタープレイが聞けた。本当に素晴らしいバンドだと思う。
Kemperのドラムは97年と比べて同一人物とは思えないほど!レギュラー曲ではDesolation Rowの最後の歌い方で鳥肌が立つ。Don't Think Twiceでは歌い方がなんだか苦しそうだった。ボブがむせるシーンがあり、びっくりする。It Ain't Me, BabeのHarpは感動した。
しかし、この日の タンブリンマンが凄かった。このボブの抑揚はどこからやってきたメロディなのか、もう今までのタンブリンマンを聴いても満足できない領域にのぼりつつある、よくわからん絶好調ボブのパワーに、うめき声さえあげてしまう。いわば78年のI want you のような歌いかたです、念仏を唱えるような。やはり隣で目を見開いている奈穂子さんと無言で感動を示しあう。
Don't Think Twice で、ボブが前方の観客を見てか、歌ってる途中で吹き出してビックリ! こんなの初めて! 何事があったのか一体。なんでボブはこんなにご機嫌???Rainy Day Woman のイントロのドラムス。客席の前のほうにたちあがる外人客が何人か現れる。Rainy Day で前に行かなくて一体いつ行く???
しかもここは博多。97年バレンタインの日、Rainy Dayの後、舞台に登ってボブに抱きついた思い出の地である。スタスタと前へ歩いてゆき、通路でガンガン踊る。この曲で踊らずして、ボブのコンサートの楽しみをすべて味わったといえるのか???
怒涛のごとく盛り上がる演奏と観客で、ついにこの日本ツアー初のステージラッシュ! そう、ずっとこれを待っていたのですよ!!!
奈穂子さん(やはり前に来ていた)と二人、あとは舞台前でボブを見上げて喜びの渦の中ただ楽しむ。やはりツアーは後半に限る、との思い深まる。吉澤さん、宮坂さん達とタクシーで屋台に行く。タクシーの運転手が親切な人で、お奨めの屋台を紹介してくれる。が、お客が多すぎて入れない。結局、隣の屋台に入り、とんこつラーメンを食べるが、昨日の方がおいしかったかな。再びスープを飲み干し、1人は自分のホテルへ。3人はホテルまでタクシーで戻る。部屋でおしゃべり。その後就寝。
終演後、97年以来の高塚さんと少しおしゃべり。フェデリカにも会う。 奈穂子さんとタクシーで駅へ。岡山行き夜行列車がある事が判明。深夜発の乗車券を購入し、駅前で博多ラーメンを食べる。
小沢さんから電話。「5 believersを演奏したよ」と言い、動揺させることにやっと成功。食後のお茶をしに、駅前のロイヤルホストへ。トニー・ガルニエそっくりの人がいて目を疑るが、やはり別人だった。「ロイホにトニーが居るわけないやろ〜」と奈穂子さんに笑われる。その後、博多泊の奈穂子さんと別れ夜行列車へ。これは寝台ではなく、椅子式の夜行列車で、ニュージーランドで乗ったタイプと同じだった。これでこのツアー、新幹線、飛行機、夜行バス、タクシー、寝台列車2種制覇か。そして翌日は昼間の長距離バスに乗るのだ。フェリーがないのが惜しまれるが、旅を満喫と満足。しかしさすがに行程がハードかもと思い、広島は奈穂子さんと一緒に泊まる事に変更。
(原田)名古屋 3/12(月)
私と知合い達あわせて4人、新幹線で広島へ向かう。広島到着後、お好み焼きを食べようとするが、1人は肉が入っているからカレーを食べるといい、行ってしまう。後で我々のホテルに来るというので、別行動にする。お好み横丁で吉澤さんと広島焼きを食べる。まあまあかな。その後ホテルまで歩く。このホテルはボブが泊まるという噂があったので高いが予約してもらった。吉澤さんが昼寝するというので、私は一人で会場まで歩いてみる。それから平和記念公園を散策する。クルー達が来ていた。ホテルに戻ってしばらくすると、誰か来た!西郡さんが登場。噂には聞いていたが、確かにキレた人だ。
(西村)
早朝、無事岡山駅に到着。仕事先の岡山山間へむかう。CDウォークマンを聴こうとおもったら、イヤホンがなくてショックを受ける。仕方なくコンビニで購入。往復4時間バスの車中、11月のツーソン公演のCDを聴く。そこでボブが歌うタンブリンマンは、昨日の福岡と同じ歌い方だと気付く。昨日発明した新しいタンブリンマンじゃ無かったのか!その後、94年にボブからサインをもらったという、とちのきさんとその友人達が登場。ボブに会った時の話をしてもらう。あの怖いボディーガードと仲良くならなければダメと言われビビる。そしてこのホテルにボブが泊まるのは間違いないという。なんでもJeff Beckが乗ったバンがあるというのだ。ビンゴ!
4時位からロビーではる。ボブに会えなかったが、バンドメンバーとは遭遇。う〜ん、追っかけだな〜。その後会場へ。フェデリカがいるのを確認し、開場待ちの列に並ぶ。菅野さんと再会。菅野さんとUDOの人が話しているのを盗み聞き。菅野さんはステージ横で見るという。ボブに会えるんだ。うらやましい。
18:11岡山発の新幹線で広島へ。18:47広島着。夕方の混んだ道路にバスが立ち往生。地下鉄の無い街には住みたくないと思う。7時開演には間に合わないなーと思い"Desolation くらいに着くかも"と奈穂子さんにメールする。会場に着くと私の大好きな Real You at Last. なんたる幸せ。ボブも仕事してるねんな〜と思う。
ショーはこの日も素晴らしい。毎日毎日すごいよ!ボブ!初登場曲はTomorrow Is A Long Time, You're A Big Girl Nowの2曲。やはり演奏したMasters Of War。ハイライトはTomorrow Is A Long TimeとBig GirlにI Shall Be Releasedだった。Tomorrowは実に美しい。Big Gilは久しぶりの演奏だが素晴らしい。Releasedは合唱が起こっていた。4th Streetは大宮以来2度目の登場だが大宮より良かった。
広島だけに Masters Of Warを演る、ボブの判りやすいところが好き。麗しい RELEASED。94年は小倉では大合唱、97年大阪では合唱にはならなかった、ツアーで一回でるこの曲、今回は広島か!みんな合唱してて、ボブもにこにこしていた。 ショーの後は中華料理でパーティー。急いでホテルに戻って、ロビーではる。結局会えなかったが、なんと安部さんは地下でALFEEのメンバーと遭遇。ファンだったらすごいラッキーだけどね。あきらめ、西村さん、安部さん、吉澤さんと部屋に戻る。西郡さんが部屋に泊まる事になる。5人でおしゃべり。
終演後、ホテルに戻ってロビーで皆と合流。トニーを見かけたので、恐る恐る声をかける。「君知ってるよ、どこにもくるねえ、スウェーデンにもいただろ」と言われる。
彼女達が部屋に戻った後は3人でおしゃべり。詳しくは書けないが西郡さんの武勇伝は面白かった。その後就寝。ボブに会うのは明日がきっと最後のチャンスと思い、眠りにつく。
大勢で中華風居酒屋で食事。そのあとホテルに戻り、原田さん達のお部屋で5人お喋り。私ひとり忘れ物を取りに自室に戻ったとき、エレベーターでトニー、チャーリー達と一緒になる。ビックリする。
チャーリーはやっぱり、背が高くて痩せてて男前だった。右手の人差し指と中指2本をおでこにあててクルッと敬礼させ、「じゃ!」と颯爽と去っていった。こんな仕種、生でみるのは初めてだった。さすがアメリカ人やる事が違う。トニーも「またね。」と笑ってくれて、私のような狂ったファンにも優しく、ちょっと恥ずかしかった。 3/11(日) 広島〜名古屋移動
(原田)
10時頃から吉澤さん、西村さん、安部さんとロビーではる。我々はUDOの関係者からチェックされているように感じる。バンドメンバーはわずか1mの所に座っている。Larryに素晴らしいショーを有難うと声をかける。笑顔でSureと言ってくれた。(西村)
朝、原田さん吉澤さん奈穂子さん西郡さんとロビーで待ち合わせ。少しボブ達がでてくるのを待つが、観光したかったので私だけ平和公園へ。原田さん西郡さんも付き合ってくれる。が、直ぐ二人とは別れ、あとは1人で観光。原爆ドームの前で Heaven's Door を演奏するギター少年を見かける。路面電車に乗り縮景園へ。冬晴れのなかお茶会など催されており、日本庭園を楽しむ。広島駅で、もみじパイを買い新幹線で大阪へ帰る。11時頃、来そうもないので西村さん、西郡さんと平和記念公園を散歩。私だけ直ぐに戻ってボブを待つ。12時過ぎまで待って、バンドメンバーは出発。結局ボブは地下から脱出したようだ。しかしボブが乗る新幹線の情報をゲット。吉澤さん、安部さんとタクシーで広島駅に向かう。入場券を買い、ホームに入る。ホームでバンドメンバー達と遭遇。エスカレーター上でボブを待つ。
そして....、とうとうボブ登場。いつものフード付きのパーカーに皮ジャンだった。ありがたいことにサングラスはしていなかったので、あの青い目を確認できた。でも、完全にかたまってしまった。声もかけられない。手を振るのが精一杯。ボブがうなずいてくれる。ボブが新幹線に乗る。セキュリティーがカーテンを閉めてしまう。でもちょっと見れた。新幹線が行ってしまう。すごい脱力感。でも、とうとう目の前でボブに会えたんだ。広島まで来た甲斐があった。サインも握手も無かったけど、もう会えただけで十分な気がした。とはいえ、追っかけが終わった訳ではない。通過地点だ。ただ、もう半分以上終わってしまった事には、寂しさを覚える。とりあえず、3人で駅から出てお土産を買い、広島焼きを食べる。3人で感激を話し合う。食後、安部さんはローカル線で大阪へ。我々は新幹線で名古屋へ。しかし時間まで1時間。二人で喫茶店で時間をつぶす。
車中、原田さん奈穂子さんから、ボブに会えた、と携帯にメールが届く。良かったですね!!! と返信。やっぱねらい目はホームである。3時ごろ大阪到着。一度着替えに家へ戻り、北浜に友達の書展を見に行く。梅田でご飯。充実した日曜日だった。
結局、名古屋に到着したのは6時を過ぎていた。心配した知合いが電話をくれる。もう直ぐだから食事を待って欲しいと頼む。吉澤さんと別れ、彼の待つ、ホテルを探す。一本裏通りに入っただけで、いかがわしい店がいっぱい。名古屋って、こんなにあやしかったっけ?と思いつつ、ホテル発見。ようやく到着。
2日間ツインの部屋。ボブに会えた事を報告する。ちょっと休んでから二人で名古屋の夜の町へ食事に行く。テンションの高い連中が多くて驚く。駅と反対側でスパゲティーを食べる。帰りにコンビニを探すが、無い!結局 Kioskでお茶を買って帰る。二人でテレビを見て、何時の間にか就寝。きっと、ものすごく疲れていたと思う。
(原田)浜松 3/13(火)
朝から時間をつぶすのに苦労する。とりあえず二人で名古屋の町を散策することに。映画「バトルロワイヤル」を見ようといわれるが、まだ封切られておらず、ちょっと安心する。駅で元巨人軍の角を見つける。結構、歩いてホテルヒルトンを発見する。一応ボブが泊まっていないか確かめる。ボブはいなかったが、なんと藤田まことに会う。知合いはしきりに色紙を持ってくればよかったと嘆く。
CD屋、電気屋を見て、カレーを食べてホテルに戻る。休息後、会場へ向かう。吉澤夫妻や宮坂さん、西村さん、安部さんに会う。もちろんフェデリカにも。(西村)
仕事をまた早退。近鉄特急で名古屋へ。 車中、鶴橋駅のコンビニで買った、北海道チーズパイを食す。 名古屋の駅がきれいになっていた。高島屋もできていた。奈穂子さんに電話して、高島屋内の小奇麗なカフェで落ち合い、軽食を取る。古くて素晴らしい会場である。まるでアメリカの劇場のよう。今までの会場は上からスピーカーが吊るされていたが、この日はステージ上に設置されていた。そのせいか、音がやさしく感じられた。ボブも会場が気に入ったのか素晴らしい演奏をする。
会場のある鶴舞駅で小沢さんと合流。駅すぐの公園の中、ライトアップされた古くて奇麗な会場が浮かび上がっていた。「きれいや〜」と叫び、まるでアメリカ南部チャールストンを思い出すな〜、と奈穂子さんとうなずき合う。 文句無しにこのツアーのベスト会場。ブートレググッズの屋台を物色。キーホルダーと生写真をつい買ってしまう。
宮坂さんと会う。やはり双眼鏡を持っていた。菅野さんとも会ってお喋り。菅野さんは、ボブのコンサート後感想を伝えたい人トップ3に入る人となっていたので、博多広島とお会いできなくて淋しかったのだ。とても嬉しい。しかも「ディランに会ったよ。元気そうだった」とさすが菅野さん! 今日はどの曲をやるのかなあ、という他愛ない話の相手をしてもらう。嬉しい。ショーはベストショーのひとつ。特にHattie Carrole,I'll Remember YouそしてHeaven's Doorが良かった。Hattie Carrleは初めてライブで聴けた。ボブの丁寧な歌い方が良かった。I'll Remeber Youは評価の低い曲だが、私は好きである。Heaven's Doorは新しくアレンジされて最近ではベストの出来。Johannaも演奏されたが個人的にはHarp演奏された東京での演奏が忘れられない。もちろん素晴らしかったが。
この日はさらに構成が変わって3曲目に演奏されていたDesolation Row, It's Allright, Maが演奏されなかった。初登場曲はSomebody Touched Me, The Lonesome Death Of Hattie Carrole, I Don't Believe You, I'll Be Your Baby Tonight, I'll Remeber You, Knockin' On Heaven's Doorの6曲。
Somebody Touched Me もついに登場! グローリーグローリーと一緒に歌う。このツアーのオープニングはどれも素晴らしい曲ばかりでほれぼれする。
エンパイアバーレスクは人気ないくせに、ボブはしつこくそのアルバムの曲を演奏するけど、私はエンパイアバーレスク 大好きなので、I'll Remeber You なんか大感激だった。ボブもトニーも2階席の拍手に喜んでいた。 今日のボブはダックウォークはあんまりないかわりにギターを真横に抱えて左右に身体を振る素早さを誇示してた。チャーリーがギターを右脇に抱えて膝を曲げて前かがみにひく80年代ギターヒーローぽいポーズを微笑ましく眺めるトニーとラリーの笑顔も美しかった。この日はヘヴンズドアの日でした。 ボブは微妙に違うメロディを歌うので、今まできいたことの無いような曲にきこえて、ラリーとチャーリーの"ウーフー"コーラスも素晴らしく、このツアーデビューを飾る見事な出来。毎日毎日、驚いて、しかも満足できる曲が違うなんて本当に幸せ。
この日はステージラッシュなし。柵と仕事熱心な警備員にはばまれたので博多・広島のようには一番前に行けなかったものの、後ろの方の席で レイニーディ以降は踊って腕を振り回す。吉澤さんからBlonde On Blondeに誘われるが断って、二人ホテルに戻る。駅で西村さんに会う。一緒に名古屋駅まで行く。彼女は大阪に戻った。
また、宮坂さんと明日3人で一緒に昼食を食べて浜松に行こうと約束する。夕食は店を探し回ったあげくに、とんこつラーメン。やっぱり博多には敵わない。お風呂に入って、テレビを見て就寝。終演後、宮坂さん菅野さんとお喋り。菅野さんとポスターの前で記念撮影。 菅野さんは優しくて、わざわざボブ仕様のサングラスもかけてくれる。 しかしそんな事をしているせいで菅野さんとバレ、ファンに取り囲まれる。 あ、私のせいや〜、と思いそそくさと謝り挨拶して帰る。名古屋駅まで原田さん達と一緒。私は1人新幹線で大阪に戻る。
(原田)武道館 3/14(水)
ホテルでパンとコーヒーの朝食後、10時にチェックアウト。12時半に宮坂さんと待ち合わせだったので荷物を預けて散策。レコード屋、本屋、東急ハンズ、あやしい本屋で時間をつぶす。私はデッドのCDを購入。宮坂さんと会い、昨日と同じくカレー屋で昼食。その後ローカル線でゆっくりと浜松へ。コインロッカーに荷物を入れ、時間をつぶす。楽器博物館に行く。菅野さんと再会。「皆、考える事は同じだね」と菅野さん。この日は本当に時間をつぶすのが大変だった。夕食を5時に取り、会場へ。西村さんから電話があり、ホテルの部屋に来て休めばという。もっと早く言ってくれればよかったのに...
彼女は安部さんと浜松泊。でも、確実にボブはこの日のうちに東京に戻るはず。きっと我々と同じ新幹線で。会場は実に綺麗。椅子が木でできている。クラシック向きかも。ショーは良かったが、新幹線を気にしてかアンコールが2曲少なかったので残念だった。でも、これは確実にボブと同じ新幹線に乗れるわけだ。
(西村)
昼まで仕事。 仕事でUSJ(当時はまだオープン前だった)へ行き、ショッピングセンターでUSJのキャラクター、ウッドペッカー・パイを買う。 仕事は早退。新幹線で浜松へ。
6時前、先に着いている奈穂子さんとホテルの部屋で合流。 原田さん達に電話して、部屋に来て休みませんか〜?と誘うが、もう会場に入ってるといい、あなたも早く来なさい!と怒られる。しかし奈穂子さんと私は部屋で一休み。奈穂子さんは昼間町田さんと過ごしてた話とか、ボブの楽屋を張っていた話を聞きながらくつろぐ。初登場曲はEvery Grain Of Sand, I Want Youの2曲。この2曲がハイライト。どちらもボブはじつに丁寧に歌ってくれ、感動的。My Back Pagesでは最初Harpの音が出ずにやめてしまうかと思ったが、別のHarpで演奏する。大阪より感動的な演奏だった。
また、Hard Rainは今までLarryとCharlieのコーラス入りだったのが、この日からボブが一人で歌った。この日もDrifter's Escapeは迫力満点。この日は2曲すくなかったけど、大阪1日目に次ぐ、素晴らしい出来の公演だった。なによりも良かったのは、 Hard Rain、それに I Want You と Every Grain Of Sand。
ボブが本当にスゴイ時は本当にスゴイけど、この浜松の Hard Rainがそうだった。心臓を素手でつかまれるような歌声だった。 I Want You で " I Want You " と歌われた時には、もう一生ついていくわボブ、と思った。 終演後、菅野さんが「アクシデントがあると燃えるんだよね」とおっしゃっていた。その通り!!!
My Back Pagesで 音のでないハーモニカを交換してもう一回始めた演奏は、ボブの真骨頂だった。燃えてたんやボブ。知合いは既に駅のロッカーにいるというので、宮坂さんと駅に急ぐ。ロッカーから荷物を出し、改札に入り、エスカレーター下でボブを待つ。本当に来た。また会えた。さすがに広島の時ほど緊張はしなかったが、声は出なかった。相変わらずセキュリティーが怖い。他の知合い達も一緒にホームへ。電車の出発まで15分もあり、その間ボブはファンに囲まれていたわけだ。だけど、セキュリティーは握手も許さなかったようである。
終演後高塚さんとお喋り。なんでも浜松と武道館のチケットを盗まれたという著しく理不尽+不幸な話を聞いていたけど、結果的には見に来れて良かったですね〜と相槌。
皆と一緒に浜松駅へ行く。ボブのお見送り。新幹線のホームには顔見知りのボブ・ディランファンが勢揃いしていた。 で本当にボブが歩いてきてビックリした。
警備の人に囲まれたボブに、ウドーの男の人1人がつきっきりで話し掛けていた。(しかし、あきらかにボブは礼儀正しくしてるだけで、話を聞いてなかった)ボブは、グレーのスウェットのフードを被って、黒い皮のハーフコートを着て、右手に傘を持っていた。このツアーでは初めての見る素顔のボブだったけど、ほぼ毎日会場でみてたから、あんまり違和感なかった。(当たり前か)普通のおばさんとかは平気で前を横切ってたけど、ファンはボブに恐れをなして声さえも出せず、近寄ろうとさえしてなかった。ハーメルンの笛吹き男の話のように、ただボブの後をついて歩くのが精いっぱい。警備もいらんかったんちゃうん、とあとで奈穂子さんと話す。 かえって、あとからホームにやってきたバンドメンバーの姿に「ラリー!」 などと声援が飛んでいた。ラリーの方が人気あったのかも。ギターも上手いし。
菅野さんもお見かけする。 ボブの前を横切って「ハイ」とうなづきあって歩いていく。かっこいー。さすが菅野さん、と小沢さんと唸る。同じく東京へ帰られるのであろう。
少し離れた場所で電車を待ってられるので、菅野さんとお喋りしにいく。私は浜松泊、というと「君もこの新幹線で東京いきたくなったんじゃないの?」と言われる。やはり今日の公演は素晴らしいという感想を交わす。みうらじゅんさんとご友人がそばにいたので (やはり同じくホームで待っていた)紹介してもらい、少しお喋り。みうらさんは大阪へ行けなかったらしい。残念!ツアーのベストでしたよ! と自慢する。新幹線に合わせて浜松は曲数少ないんだな。とひとしきり。ホームのファンが、窓から見えるバンドメンバーに手をふってサヨナラ。 窓辺に座るトニーとラリーが、ファンサービスで手を振ったり、笑顔と身振り手振りでいろいろ笑わしてくれる。演奏が世界一なだけじゃなくて、普段の姿もステキだなんてさらに好感度アップ。とくにラリーの笑顔は近くで見ると輝かんばかり。その後私達のあいだでは、黄金の笑顔のギタリストと呼ばれる。
宮坂さん達と新幹線に乗る。静岡で4人ともひかりに乗り換え。しかしボブは乗り換えしない。当たり前か! 宮坂さんから吉澤さんは体調が悪いので明日の武道館には来ないと知らされる。何てことだ。ここまで、一緒に追っかけてきたのに。すごく寂しい。こんな事なら浜松でちゃんと挨拶しておけばよかった。
私達は新横浜で下車。二人共、かなり疲れていて、殆ど会話は無し。でもいわく、「Jimさんがツアーマネージャーに戻ってきたら、もう一度追っかけしよう」もちろん!メールが入る。宮坂さんからだ。なんと東京駅まで行ってサインをもらったという。なんて事だ!失敗した。でも、思ったほど悔しさは無かった。きっと2度ボブに会えて満足していたのだろう。サインや握手は次回にとっておこう。実に久しぶりに家に帰る。すっごく疲れている。でも、明日はいよいよ武道館。最後だ。感慨にふける。
お見送りしたあと浜松組は、うなぎやさんで夕食。そのあと奈穂子さんと私はホテルへ戻る。大阪から来た山下くんも偶然同じホテルだったので、一緒に戻る。
そのホテルのエレベーターでツアー中そこここで見かけたファン親子3人と、一緒になる。(息子さんのことを、髪型から通称ブラックジャック と呼んでいた) きいてみると、なんと大阪の人だった! 世間はせまい。
宮坂さんから、ボブにサインをもらったとメール。 よかったですね〜! と返事。
(原田)
西村さんと新宿ブート屋めぐりをする事になっていたが、疲れていたせいもあり、早めに会場に行ってボブの会場入りを見ようと提案する。そのように宮坂さんにも連絡。でも結局出発が遅れてボブの会場入りは見れずじまい。二人は見た!(西村)
朝、ホテルで優雅な朝食。やっぱり旅はこれでなくっちゃね。原田さんから新宿行きはやめて、会場で落ち合おう、と連絡あり。小沢さんとも会場で落ち合うことにする。
普通列車で行く奈穂子さんは先に出発。私は時間があるのでホテル傍にある楽器博物館に行く。そこで、山下くんに会う。充実した博物館だったが、楽器を弾ける人と来たかった、とおもう。
山下くんはギターを弾けるが左利きなので「禁じられた遊び」しか弾いてもらえない。私はヘヴンズドア程度しか弾けないので様々な楽器を堪能できない。残念! お昼を食べて東京まで山下くんと一緒に行く。
駅でうなぎパイを買う。(安部)
武道館には初めて行った。なんか、ドキドキした。今日で終りと思うからか、武道館が持つエネルギーにあたってるのか。今まで小さくも美しい会場を廻ってきたので、人が多いだけでも怖い。
うすら寒い巨大な部屋の中のとってつけたようなステージ。まるで盆踊りのヤグラみたいに高い。これがあの有名な武道館かぁ。78年にBobがこのステージに立ってる姿を当時の写真とアルバム武道館で合成してみる・・・大分イメージ違うよなぁ。フェデリカと話す。Billにチケットやチラシを送ってくれと頼まれる。最後に面倒を見るのは俺かよ...まあいいや。本当に面白い姉さんだったな。オーストラリアでも頑張ってほしい。(結局、彼女は体調不良でオーストラリアには行けなかった。すごく残念がっていました)
サウンドチェックが聞こえてくる。Not Dark Yet,You Ain't Going Nowhereを練習している。Roger MacGuinn飛び入りの噂があったので、そのためか?と期待する。(結局飛び入りは無かったが、確かにステージ袖にMcGuinnはいた!)
初めて武道館をみる。まるで大阪城のような門がある。
入口前には「BOB DYLAN」と大きな横断幕まである。宮坂さんと合流。まだまだ早い時間なのに、人が続々とあつまってくる。平日なのにこの人たちは一体仕事はどうしてるのかと思うが、人のことはいえない。ボブのボディガードの人が現れ、私をみて笑う。やはり昨日の今日なので覚えているのだろう。狂ったファンのようで恥ずかしい。バンが入ってきて、車から降りるボブが一瞬みえる。
原田さんも合流。フェデリカと世間話。(「ホワイトデーなんて日本にはあるのね!」)サウンドチェックで You Ain't Going Nowhere が聞こえる。バッキーのスティールを思い出す。菅野さんが歩いてくるのを発見し、走ってお話しにいく。皆で一曲目あてクイズをする。(結局4人ともハズレ、おそるべしボブ) 菅野さんだけはすぐ会場内に消えていく。さすが関係者、尊敬。向かって右手にある巨大な時計が7時になって、もう内臓全体がバクバク。緊張のあまり倒れてしまいそう。隣りの席の西村さんも今夜はちょっと変かも〜、うろたえぎみで、何かを探すかのように会場に目を走らせてる。
その隣りは妙にはしゃいだ男の子、後ろはムッツリした(ごめん)男の人たち、その後ろも、そのまた後ろも更にそのまた後ろもムッツリした男達が続く。・・・二度と振り返らんとこ〜。その後、西村さん達3人と開場待ちの列に並ぶ。皆疲れているのがわかる。そりゃそうだろう。席に行くと左スピーカーの前である。きっと音がうるさいだろうなあと思う。開演前まで安部さん、宮坂さんと話す。
中へはいるとまるで古びた体育館のよう。昨日のうつくしい近代的な浜松会場とは雲泥の差。しかし、雰囲気は厳かで歴史を感じる。一列目の私達の席からみると舞台は異常に高く見上げなくてはならない。とてもよじ登るのは無理。チケットを引き取ってもらった木村さんとご友人にご挨拶。 照明が落とされ、やっぱアカン、心臓止まりそうや。ラリーが黒髪をなびかせて登場。ああBobが白い衣装を着てるぅ〜。なんか神々しい。大阪で見た時は「船長さん?」とちょっと思ったけど。
バンドメンバーも揃いのボルドー色スーツできめてる。(型は微妙に違うのだ!!)まるでBob、スーパースターやん!遠くに感じるわー。(実際、遠くて高い)そんな思いもDuncanが始まると飛んでいく。Duncanできたかー、さすがはBob!!Duncan&Bradyはこのツアーで大好きになった曲の一つ。
歌詞が聴きとれず曲の大意が判らない。聴きとれるのは”Doctor Said”とかだけだよ。後は意味不明。繰返し部分は”ビ〜ノ、ジャックトォーロ〜”ってきこえる。それも又愉し。とにかく渋くてカッコいいの〜。最後のショーが始まる。大阪以来の白いスーツで登場!ボブはパワー全開なのがわかる。声も動きも良い。ボブも今日が日本最後を意識しているんだろう。セットリストはTime Out Of Mindからの曲が多く、Time Out Of Mindデイという感じ。
初登場曲はNot Dark Yet, It's All Over Now, Baby Blue2曲だった。Baby Blueは良かった。やはり最後を意識しているのかな?名古屋以来のHeaven's Doorも演奏される。でも名古屋での演奏の方が良かった。最後のBlowin'が終わる。素晴らしいツアー最後の曲が終わる。
舞台はとても高く、私の気分はなぜか不安定に。そのために座って見上げる。 ボブ達のテンションはかなり高い。やる気万全とみた。タンブリンマンを演奏したときは、マクギンがルールーと出てくるのかと思ったけれど、それはなかった。なくて良かった。(もし出てきたらボブの歌うパートが半分減るし)
Not Dark Yet がすごく良かった。やはり最後の公演、感傷的になってるせいか、このような正統派名曲にやられる。私はやっとこのあたりで正気に戻り、Rainy Day では完全に復活。ちゃんと踊る。何といってもコンサートを楽しまないでどうするのだ。せっかく武道館の一番前の観客なんだからボブに、楽しんでいるよ〜、と示さなくてはどうするのだ! しかも数少ない若い女のこ2人。気のせいか私達のブロックだけ異様に盛り上がってる気がするが、そのまま奈穂子さんと踊りまくる。
なんと、後ろにいたムッツリした男の人たちが感激のあまり次々立上がっていくじゃないですか!みんなBobに会えてめっちゃ嬉しいんや〜。これで気兼ねナシに立てる!そう私達はアリーナのラリー側の席だったのだー。この日のうわずった気分には丁度いいかんじ、立つとよく見えるし。 ハープ付きTambourine Man。当然、武道館中が大熱狂(多分)。2曲目からやるなぁBob!一瞬、ロジャーマッギンのことを思い出したけど、すぐに忘却。 棒立ちのままBobがやるせなく歌うDesolation Rowを聴く。誰も座らない。(座ったら見えへんねんけど)何かの儀式に立ち会ってるような気もする。Time Outからの曲が2つ続いて意外だったが、嬉しい驚きは、次がMama ,You Been On My Mindだったこと。なんで〜?嬉しすぎる〜。4回目?これは、比較的ややレア曲では?Bob的に今これなのか?(Boots of Spanish Leatherはやってくれなかったなぁ、待ってたのに)でもこの全てをフッとばす美しさよ!! Bobが”カバリン”っていうとこと”キュウ〜リアス”っていうとこを聴くと鳥肌たつ思いだ、毎回違うねんけど。ラリーの完璧な前奏ギターにからむ、なんか身体に力入らんようになるBobのギター。この感性がBob World!
このツアーでは最高の演奏の一つ、ハイウェイ 61で、ついにボブも舞台の前の方へ出てきてくれるので、さらに狂ったように両手をふりあげる。隣の若者がなにか横断幕のようなものを広げていたが、目の悪いボブはそういうのはいつも無視するので、私のふり乱れる長い黒髪を見ていたはず。(その点は、奈穂子さんともあとで論議になったので、結論は第三者に譲ります)曲が終わって私達は力尽きてほーっと席につく。ボブのセットリストがアップテンポとスローな曲が交互に演奏されるメリハリ選曲で良かった〜。風に吹かれてが終わっても、ボブはまだまだ余裕あったぽいけど、私のほうでもう心身ともにヘロヘロ。こんなに何回も続けてみたボブで満足感いっぱい。しかも、どの日も良かった。どの日もよかった。コンサートを見ただけで、いろいろな感情に圧倒されて帰り道は身体もよろける。
なんとも云えぬ微妙な感情を表現するBobのヴォーカル。鼻抜け声がたまりません。よれねじれ声も〜。一時留め置き後ムセび泣きはいり声も〜。言語では命名困難なBobの多彩な神技的パフォーマンスの数々。この一瞬が捨て難い!たまらんわBob的表現も全てのコンサート中にふんだんにあったけど、それをもっと味わいたくって握ってると、次のたまらんわBobを逃してしまう!
どんどん捨て去って、一音一音付いていかなー。もったいないけど。思えばすごく贅沢な時間を過ごしてるねんわー。
最終日の初出に場内騒然!Baby Blue〜。起立したまま見上げて聴いてるので、ありがたさもなんか倍増。そして、この日本ツアー中に大好きになったTangled Up In Blue、この日も大喜び〜。私も西村さんもその隣りの知らない男の子も、各々自分が”素晴らし〜い”と思ったところで大拍手(”ブル〜”って言いおわって歌が途切れるところで、BobギターのとてつもなくBobギターなところで、もうたまらん〜ってときには歌のワンフレーズのために、その他賞賛ポイント限りなし!)Bobこの曲本間好きやねんなー、キ〜ポン キ〜ピンォ〜ン。私も大大大好きやで〜!
始まる前に”サウンドチェックでやっていた!”という証言多数のNot Dark Yet、しめやかに始まり荘厳な雰囲気を重ねていくこの曲に陶然。やっぱ、何かの儀式に立ち会ってるような気がするなぁ、地鎮祭とか・・・(何でや!)。棒立ちで聴いてるから?いや〜、なんか神秘的空気に満たされててん。とにかく素晴らしい日本初ナマDarkでした。でも、出てくる言葉は ”Bob、超かっこええ!!!”やね〜ん。
実は私、Drifter’sと Wickedを素早く見分けることが密かなテーマで、今夜が最後の力だめし!とばかり身構えてたんですけど、(横浜では、一節目の歌詞中”ウィークネス”か”ウィッキド メッセンジャー”かどっちだったか聞き逃してずっと漠然とした不安を感じることに・・・。でももう大丈夫!Drifter’sは、タンタ〜ラタンタ〜ラタンタ〜ラタンタ〜ラ、チャンチャンチャンチャンチャランラ〜ン、チャラララララ〜ラ〜ンで、Wickedはタンランランランタランラ〜ンですよね!皆さん)
始まったのはCold Irons Bound。Bob激シブ〜、よくドス?がきいてたわぁ。Rainy Day Women、ああ力が抜けていくこのイントロ・・・。この曲は天然THCなの〜?Bobの歌声で更に抜けながらも手を叩き喜ぶ。ああ、これで本編終りか・・・と落胆してる暇はないのだ〜!ヘラヘラしながらも踊り喜ぶのだ〜。
Bobが”エ〜ベバディ マスゲッストォ〜ン”と歌うとなんだかとっても嬉しくて大興奮してトビ跳ねてしまう。やっぱこれ呪文では?Bobの呪術にかかって、もうBobなしで生きていけない体になってしまうのかも〜。(最近、藤原紀香の”タレントに踊らされちゃダメよね”っていうJ−phoneのCMのことを思い出す。)このツアーでまた罪のない青少年が多数Bob中の道を歩むのね。怖い人だよ。
ああ、この整列タイムも今日で見納め・・・。Bobは武道館でもやっぱり後ろをむいたままゴソゴソしてる、何してるのBob?ラリーもトニーもみんな並んで待ってるのに。ピックやハープ類を所定の位置に置き直してるのだろうか?几帳面な性格なのだろうか?また、もしかして、みんな”頭の中で10Mississippiまで数える”とかの示し合わせがあるのだろうか?疑問は尽きない。
思い返せば大宮で、立ち去るBobを追いかけとりすがり、”スンマセンでした〜”と泣いて謝りたくなったのは私だけじゃないでしょう?そのくらいBobの顔は怖かった。
”サンキュー”のひとこともなく睨んでてんもん。けど、単に慣れたのか、Bobの表情が本当に和らいできたのか、いつのまにか違和感なくなってる・・・どころか!言葉も動きもないのに観客との交流として成立してるやん!しかもいい感じ。しかもBob的不思議感覚に満ち満ちてる!実際のところ、この横一列に並んで客をニラむ(?)儀式にどういう意図があったのかわからなかったけど・・・。
Bob達が帰ってくるまで、アンコールを求める熱狂的歓声の中ではあるけど、ちよっと座って休憩。息つく間もなくラリーが王子様的ロングヘアーとキラキラ笑顔で再登場、Bobも微妙にステキなフワフワヘアーと仏頂面で登場、Love Sickが始まった。13回聴いたなぁ、Rolling Stone,13回聴いたなぁ、If Dogs〜,13回聴いたなぁ!!!!不動のアンコール3点セット。
ちなみに、この日は遠かったため確認ができなかったけど、If Dogs Run Freeを歌うときBobは本当に犬のような顔をしていた。ずっと眉を下げて苦しげに歌い、”フリィ〜”の瞬間激しく眉を上げるBobの顔はまるで風雪雨霰に耐え抜いてきた老犬!(まぁそういう趣旨の歌じゃないんだけど)
Watchtowerで更に大盛り上がり〜。火に油を注ぐ始末!!西村さんもすっかり普通(目を輝かせ雄叫びをあげ狂ったように踊り喜ぶBobファン)に戻ってる。Bobかっこいい〜。何故かここらへんから、最後のギターの音のあたりでお辞儀するBobに合せて私も自然とお辞儀してしまうのでした、変だけど。
で、何?何?次の日替わりおたのしみ曲は何?驚愕の日本置き土産的初出曲かも〜。それとも、まさかHighwayやってBlowin’そして終わりに持ち込むつもりじゃ・・・。そんな・・・、もしそうだったらBob、貴方は人の皮を被った鬼だ〜!!!
数秒の間に激しく揺れ動く私のメンタルボディ、しかし次に始まったKnockin’ On Heaven’s Doorの美しさが動揺した私の心に平安と歓びをもたらし、優しく浄化してくれるのです。うつくしいの〜。ビュ〜ティフル〜。もいちど聴けるとは〜、ここで出すとは〜!憎いよっ。ウソ、憎くな〜い。ああ、ああ〜。
ちょっと名古屋で聴いたヴァージョンより若干今までのに近くなってるような気がする。でも、あの例のとこ、あの人智を超えた神秘的な展開、思わず顔が綻び腰力が抜け膝を折り曲げ手を叩き喜んでしまうほどのゴールデンな素晴らしさよ〜〜〜。
黄金郷ってここにあったのか〜!幸福感に包まれた会場内、響きわたるはもちろん”ハイゥエ〜シィックステ〜ゥゥワァァァァ〜〜ン”凄いBob!もう武道館は山火事状態、なのにまだ油を大量投入するのですか〜?もはや狂ったように腕を振り回し奇声を発しながらとび跳ね踊りまくるしかない!一緒に”ゥワワアァァァァァァン”と叫ぶしかない!95年には、何故この歌が人気あるのか判らなかった。今も全然判らな〜い、只大好きになっただけ!!
踊り狂ったのが良かったのか、スカッと抜けた精神状態でBlowin’In The Windを迎える。(実はゼェーゼェーいってた)Bobと一緒にいられるのはあと数分間、まさにこのツアーの締めだ、今度こそホントに神聖な儀式っぽい。
ここに立ってると全員がコーラスのところで大合唱してるように思える。(勿論そんなことはないんだろうけど)BabeでもReleasedでも何故か合唱はオリジナルヴァージョンでBobとちょっと輪唱入ったりして(どっちも譲らんよなぁ)面白かったりするねんけど、これは別、私も”〜ブロインザ ゥウウィ〜〜〜〜ン”って合唱し納め。ありがとうボブ。また来てくれよ。来なくても会いに行くけど...結局全79曲が演奏された。個人的に初めてライブで聴けた曲が20曲以上あった。言えばきりが無いけどBlind Willie McTellやHighlandsは聞きたかった。(Things Have Changedは結局演奏されなかったが、去年聞いているので良しとする)
終演後知合いの1人を探すが、結局会えずじまい。新宿で、宮坂さん、西村さん、安部さんと最後の晩餐。素晴らしかった追っかけに話を咲かせる。彼らは11時の深夜バスで大阪に帰る。もうしばらくは彼らに会えない。ボブが我々を一つにしてくれたのだと実感する。皆明日から仕事に戻る。追っかけは今日で終わる。
彼らを見送り、一人で家に向かう。楽しかった、疲れた、感動した、会えた、食べた、飲んだ、出会った、別れた...色々な事があった。一緒に追っかけた皆に感謝します。吉澤さん、宮坂さん、西村さん、安部さん、立見さん、重松さんありがとう。楽しかったね!
終演後、奈穂子さんと記念撮影。
雑踏の中から聞こえる会話に感激する。 「インターネットで日本のボブ・ディランのページがあって、その掲示板で内容がものすごく良くなってるって、いっぱい書き込みがあったんだよ。だから、先週のフォーラム公演もみたんだけど、もう一回来たの。でも、来て良かった。」本当に、後ろから抱き付いて感謝したいくらい嬉しかった。私が何かボブの助けになったみたいで。小沢さん達と合流。石永さんは、客席でロジャー・マクギンとすれちがったそうだ。新宿の居酒屋でごはん。皆にさよならし、11時のバスで大阪に戻る。明日からはもうノーマルな日々。明日からはもう、夜になってもボブのコンサートはないのだ。やっぱり日本ツアーは特別に楽しい。我ながらあきれるほどボブの虜。次はいつ見に行こう?ボブがツアーしてくれていて、なんてラッキー! 次のコンサートが待ち遠しい。
2001年日本ツアー最後の整列。信じられない。何でも終ってしまうんだ・・・。ありがとうBob。必死で手を振る。Bobも観客に”ありがとう〜”とテレパシーで言ってくれてるように感じる。すごい!僅かだが頷くような動きまで!
ああ、終わった。もしかして、もう一曲ぐらいという期待は外れ、人の波の中で一歩づつしか前に進めずちょぼちょぼ歩く。来日を知った時、全部行くかどうか2秒位迷ったけど、来てよかった〜。21世紀最初にBob Dylanを観れて縁起もよかった。Bobも絶好調、威厳に満ちて力強く何かカワユく超かっこよく微妙に不思議、繊細で深みがあって怖い程神秘的で美しい(見た目も何故か97年より美しく若返ってたし)向かうところ敵なし状態!!Bobの未来は明るく輝いてるね。(お陰で私はもう治癒したと思ってたBob中がぶり返してしまった。)いつかは判らないけど次に観る時も素晴らしいコンサートになりますように。
日記 総合版 / 原田英茂バージョン / 安部奈穂子バージョン / 西村位津子バージョン
注 * フリーチケットを欲しがる外人女性
ボブ追っかけの1人。日本公演中、「タダでチケットください」という看板を持って、全ての会場前に現われ、凄く目立っていた。
注* ぷらっとこだま
JR東海が発売しているこだまの安売り切符。新大阪-東京が\9900(しかも1ドリンクつき)注 * John Hume
有名なボブ追っかけの1人。世界各国の公演でボブの隠し撮りをし、写真集を4冊出している。I've been shooting in the dark too long (Bread Crumb Sins)注 * 横浜=ボストン説
私(西村)が今までアメリカ東海岸へボブを見に行った時、ボストン公演はいつも会場へ行くのにすごく大変な思いをするわりに、平均的な公演内容だったことが多かった。横浜はボストンと地理的にも共通点多く(大都市近郊、海沿い、独自の文化を持つ都会、大会場)、結果、横浜公演はパスしても構わないだろう。という西村説。言い訳?注 * サウンドメイト
ウドー音楽事務所のファンクラブ。会員へのチケット優先予約がある。
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表紙 / 2001年日本公演 / 最近の公演